このページは
リミットスイッチについて
解説します。
下写真がリミットスイッチです。
機械現場で仕事をする人は
1回は見たことがあるのでは
ないでしょうか。
リミットスイッチは
センサーの1つで
物体の位置を検出します。
応用範囲は幅広く
物体がどこまで移動したか
知りたい
物体をその位置で止めたい
物体が、それ以上行き過ぎると
危険なので、危険防止で
止めたい
などアイデア次第で
様々な使い方があります。
何の材料が使われてるとか
内部の詳細な図面とか
メーカー的なことは
メーカーの資料に任せて
このページでは
何度も使った実務経験から
リミットスイッチとは何か?
どう使うかなど
基本的なことを解説します。
目次(クリックすると自動で飛びます)
1.リミットスイッチとは
2.リミットスイッチを使うメリット
3.リミットスイッチの構造と動作
4.リミットスイッチの種類
5.リミットスイッチの使い方
6.メーカー
7.まとめ
1.リミットスイッチとは
上写真はリミットスイッチの
一例です。
リミットスイッチは
物体の位置を検出するセンサーです。
機械の自動制御で
位置を検出する場面は多いので
多くの機械に使われています。
2.リミットスイッチを使うメリット
同じく位置を検出する
センサーではマイクロスイッチや
近接センサーがあります。
(マイクロスイッチについては
以下をクリックして参考ください。
→マイクロスイッチとは)
(近接センサーについては
以下をクリックして参考ください。
→近接センサーとは)
後述しますが、リミットスイッチは
物体を接触させることで検出する
接触式のセンサーです。
上写真の下側は
マイクロスイッチで
マイクロスイッチは同じく接触式の
センサーです。
同じ接触式ですが、
見た目からも分かるように
リミットスイッチは
マイクロスイッチと違い
堅牢・頑丈な構造です。
リミットスイッチは
屋外、鉄分・油・泥まみれ
など汚い環境、本体に何か
ぶつかる可能性があるなど
悪環境で使われる
接触式検出のセンサーです。
マイクロスイッチは
同じ接触式でもそういった環境には
適しません。
近接センサーは非接触式の
センサーです。
このセンサーも同様に
リミットスイッチが使われるような
悪環境では検知しなくなる可能性も
あり、適しません。
リミットスイッチは
マイクロスイッチと比較して
高価ですがこ悪環境で使え
頑丈な構造であるメリットがあります。
3.リミットスイッチの構造と動作
上写真はリミットスイッチの
カバーをあけた内部です。
そして下写真は
マイクロスイッチの端子部です。
リミットスイッチには
マイクロスイッチのようなものが
入っていますが、
リミットスイッチは
マイクロスイッチを
堅牢・頑丈な鉄箱である
封入ケースに入れたものです。
アクチュエーターと内部動作
上写真を
アクチュエーターといいます。
リミットスイッチは
上写真のように
アクチュエーターにドグなどを
当て動作させることで
検出させます。
アクチュエーターが
動作するとそれに連動して
内部のマイクロスイッチの
ピンプランジャーを
押し接点を動作させます。
下写真の赤四角部が
ピンプランジャーが押される前と
押された後です。
機械的接点
接点と書きましたが
リミットスイッチは
機械的接点のa接点とb接点で
開路と閉路を切り替えます。
このあたりについては
以下のマイクロスイッチの
ページ内で説明していますので
ご参考ください。
4.リミットスイッチの種類
上写真のように
リミットスイッチには色々な
アクチュエーターがあります。
使いたい用途によって
選定していきます。
私の会社では
他社機械の故障修理を
しています。
その時、
他社機械に取り付けられた
リミットスイッチを目にしますが
だいたい、使わている
アクチュエーターの形状は
限られていると感じます。
自分が知っている形状では
使えそうにない場所の場合は
メーカーのカタログを見て
調べます。
以下はその一例です。
5.リミットスイッチの使い方
リミットスイッチの使うためには
取付と電気配線が必要です。
取付
物体の位置検出したい箇所に
ネジで取り付けます。
ただ、取り付けるだけでは
ダメでアクチュエーターを
動かすドグを位置検出したい
物体側に取り付けます。
上写真はリフトの
位置決めに使った
リミットスイッチとドグです。
リフトを3階で停止させたい
位置でリミットスイッチが
動作する位置に取り付けています。
リミットスイッチと電気回路
前項で
3階で停止させたい位置で
リミットスイッチの接点が動作する
位置に取り付けていると
書きましたが、この接点で
シーケンス回路内の
三相モーターをON/OFFさせる
電磁接触器のコイルへの
通電を遮断し、三相モーターを
その位置で停止させています。
(三相モーターについては
以下をクリックして参考ください。
→三相モーターとは)
(電磁接触器については
以下をクリックして参考ください。
→電磁接触器とは)
上写真はリミットスイッチ内の
端子です。
a接点であるNOと
b接点であるNCを使って
電気配線します。
ここの話で絡んでくる
シーケンス回路の基本的な
ことは、このページでは
書ききれませんので、
以下のページを参考と
してください。
分かった方がリミットスイッチを
使いこませます。
シーケンス制御については
以下をクリックして参考ください。
→シーケンス制御とは
→シーケンス制御講座
PLC(シーケンサ)については
以下をクリックして参考ください。
→PLCとは
→シーケンサ講座
調整
ここでの例では
3階の位置でピッタリと
リフトを止めたいわけですが
リミットスイッチの取付が
ずれたら、ズレた位置で
停止しますよね。
アクチュエーターによっては
下写真のように
アクチュエーターを微調整できます。
6.メーカー
リミットスイッチのメーカーは
色々ありますが、
最も目にするのはオムロンです。
修理で色々なメーカーの
機械を見ますが
取付けられているメーカーは
オムロンが圧倒的に多いです。
(あくまで、私の周辺では
という話です。全体のシャアは
分かりません)
Panasonicなど他社でも
性能は変わらないとは思いますので
仕入れやすいメーカーを使えば
いいと思います。
7.まとめ
センサーを扱うメーカーは
様々あり高精度、高価なセンサーが
次々と開発・販売されています。
そのセンサー群の中でも
リミットスイッチは
何十年の前から変わらず
使われています。
これからも使われ続ける
リミットスイッチは
電気制御で自動化した
機械を設計・修理する方に
とっては必須の製品だと
断言できます。
ここで書いたこと以外で
まだまだ技術的なことは
多くありますが
初心者の方が概要が分かり
使っていけそうと思って
もらえたら書いた甲斐が
あります。
読んでもらい
ありがとうございました。
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