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動力盤と電灯盤:とは何か概要を説明します

このページでは工場などに
設置されている動力盤と電灯盤ついて
説明しています。

盤の扉には「動力盤」とか
「電灯盤」と書かれた銘板が
貼られていることが多いです。

動力盤と電灯盤が何のかを
分かっていれば、盤の扉を
開けて中を確認することなく
何が入っているのかがわかります。

それが電気修理をする上で
役立つことについては
後述します。

1.動力と電灯

盤について説明する前に
電気初心者の方のために
2つの電気の供給方式について
説明しておきます。

工場内で使っている
電気は全て同じではありません。

100Vのコンセントの電気、
機械を動かす電気
照明をつける電気

色々な用途で電気を使っていますが
電気の供給方式は全て同じでは
ありません。

同じ交流200Vでも供給方式は
違うものもあります。

三相3線式と動力

街を歩くと、工場に下写真の
ような盤であるキュービクルを
見ることがあると思います。

キュービクル例:日東工業HPより

キュービクル例:日東工業HPより

キュービクルは電力会社からの
給電を受ける配電盤です。

(配電盤については後述します)

よく見ると電柱から電線が
キュービクルの方へ
向かっていることが確認できます。

この送電されている電気は
キュービクル内で下図のような結線で
高圧から低圧へ変圧されています。
(電柱で送電される電気は高電圧です)

三相三線式

三相三線式

(高圧、低圧については
以下のページを参考ください。
→高電圧と低電圧

この結線を三相三線式といいます。

R相とS相の電線間に200V
S相とT相の電線間に200V
R相とT相の電線間に200V

三相とは、電気が3つ分あると
考えてください。

電気が3つ? 混線しないの?
短絡しないの?

色々な疑問が出てくるとは思います。

ここでは深追いしないで
そうならないように、上手になっている
ぐらいに考えておいてください。

街にある工場内や店舗は交流200Vが3つの
三相200Vが
製鋼所とか大きい工場では
三相400Vを使っています。

三相に対して電気が1つは
単相です。

三相でも2相だけを
取り出すと単相電源として使えます。

例えば
R相とS相だけ使うことも可能なのです。

単相交流の電源では使えない用途が
あるから三相交流があるわけですが

この三相交流は、三相誘導電動機
モーターの電源として
使われます。

R相、S相、T相の全てを
三相誘導電動機に接続して
使います。

物を動かす動力の源であるモーターの
電源のせいか、
三相交流は動力と呼ばれています。

ちなみに、三相交流は
効率がいいので三相誘導電動機以外の
機器でも使われています。

単相三線式と電灯

前述した三相三線式(三相交流)は
主に工場など企業で使われますが
単相三線式は一般家庭でも
使われています。

下の結線が単相三線式です。

単相三線式

単相三線式

L1とNの電線間に100V
L2とNの電線間に100V
L1とL0の電線間に200V

の単相電圧があります。

3つの電圧はありますが三相交流と違い
単相の電源として使います。
(三相とは違い使えません)

一般家庭にも送電されています。

コンセントや照明は100Vですし
最近は、オール電化で電力が大きい
家電製品には200Vが使われています。

この単相三線式、単相は、
電灯の多くが100Vを電源にするせいか
電灯と呼ばれます。

単相は、キュービクルの中で
三相交流は変圧器を使いつくったり
電柱に設置した柱上変圧器でつくり
家庭に送電されます。

動力と電灯は違う

ここまでの説明で
動力と電灯は、供給方式をなど
まったく違う電気であり
用途も違うことが分かったと
思います。

電気の入切、電線保護のために
使うブレーカーも違います。

このように
別物なので分電盤も分けた方が
分かりやすく使いやすくなります。

(分電盤については後述します)

2.動力盤

動力盤は、
動力、三相交流の分電盤です。

電気の入切、電線の保護のために
使うブレーカーは3P3Eといって
三相交流用のブレーカーが使われます。

(ブレーカーについては
以下のページを参考ください。
→ブレーカーとは)

動力盤を機械や溶接機、
大型の電気設備など大きな電力が
必要な負荷へ電気を供給します。

3.電灯盤

電灯盤は単相の100V、200Vの
分電盤です。

主に100Vのコンセントや照明の
電源として使います。

機械や大型の設備の電源として
使用されることは、まずありません。

上図のように幹線用のブレーカーと
分岐用にブレーカーと設置しますが

単相三線式では3P(3つの端子)で
端子数は三相交流と同じですが
3P3Eではなくそれ用の3P2Eのブレーカーを
使います。

分岐は単相なので2Pのブレーカーを
使います。

このブレーカーだけ考えても
動力とはまったく違うので

盤を分けた方が 内部もごちゃごちゃせず
整理でき分かりやすくなることは
分かると思います。

4.分けるメリット

ブレーカーだけ考えても
動力とはまったく違うので

盤を分けた方が 内部もごちゃごちゃせず
整理でき分かりやすくなることは
分かると思います。

盤の製作の面でも、
専用の盤がメーカーで販売されており
写真のように幹線ブレーカーから
分岐のブレーカーへの接続を

銅バーでしているので
配線も楽で分かりやすいです。

あと、電気修理を担当する立場から
言わせてもらうと
ブレーカーを探すことが楽には
なります。

コンセントのブレーカーを探したいなら
電灯盤だけを見ればいいし
機械のブレーカーを探したいなら
動力盤だけ探せばいいことになります。

仕事をしていると、

コンセントの100Vの
電気がきていない→ブレーカーを探す
この機械の電源を止めて作業したい
→ブレーカーを探す

という場面はよくあります。

大きな工場だと動力盤、電灯盤は
何台もありますが
対象の盤だけ扉を開けて
見ればよくなります。

5.その他の盤

説明中で出てきた
その他の盤について
定義を書いておきます。

配電盤は盤内で高圧を低圧に
変換して その他の盤に
電力を配る盤です。

キュービクルは
配電盤になりますね。

その配電盤から電源を受けて
各機械やコンセント等へ
電源を供給(分ける)ための
盤が分電盤になります。

動力盤や電灯盤は
分電盤になります。

(分電盤については
以下のページを参考ください。
→分電盤とは、概要を解説とは

あと、機械現場にいると
よく聞く制御盤は機械や装置を
自動で電気制御するための盤です。

制御盤については、
以下のページでまとめていますので
ご参考ください。

制御盤とは何かが分かる

6.最後に

動力と電灯が何か、 
これは電気の基礎です。

電気屋や工場を管理する人の
間では、普通に会話で
このキーワードはでてきます。

電気に関わるのであれば
ぜひ知っておいてください。

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