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第5回:シーケンス図とは

実態配線図をシーケンス図に書きなおす

有接点シーケンス制御(リレーシーケンス)はいくつかある
電気制御技術の一つですが
その電気制御内容はシーケンス図という電気回路図で
書き表します。

(有接点シーケンス制御(リレーシーケンス)については⇒
 リレーシーケンスとは何かを速習したい初心者のためのサイト)

作曲家が音楽(メロディー)を楽譜で書き表すことと同じ意味です。

楽譜が分かる人が楽譜を見ればどのような音楽なのか理解できるように
シーケンス図を見れば、どういった電気制御(シーケンス制御)を
しているのかが理解できます。

(シーケンス制御については⇒シーケンス制御とは)

共通に使う言語のようなものなので
シーケンス制御が絡む仕事をする人はシーケンス図が理解できないと
会話ができないのと同じようになってしまいます。

シーケンス回路の設計者はシーケンス図が書けないといけませんし
機械/設備の電気制御故障を調査する電気修理工はシーケンス図が
読めないと修理が困難となります。

前置きが長くなってしまいましたが
この有接点シーケンス制御(リレーシーケンス)入門講座では
有接点シーケンス制御の基本回路についてもいくつか紹介していきます。

その基本回路の説明はシーケンス図を見ながら行います。

ですので、この入門講座で説明するシーケンス図を見るのに
困らないようにシーケンス図の見方について説明します。

そしてシーケンス図とは違いますが
見ることがよくある実体配線図についても説明しておきます。

1.実体配線図とは

シーケンス制御で動く自動機械に限らず、電気で動く機械には
電気回路図として実体配線図がついていることがあります。

実体配線図とは、その名前のとおり電気制御機器同士が
どう電線で配線接続されているかを書いた図です。

ですので電気制御を示す回路図というより
ただの電気配線図といったところです。

シーケンス図は書き方のルールに基ずいて書かれますが
実体配線図は、電気制御機器同士の電線接続を
そのまま線で書いているだけです。

下の写真は実体配線図の一例です。

 

実体配線図の例

この写真のように実体配線図では
リレーやボタンなどの接点なり端子をイラストで描き
電線で接続している接点や端子間を線で結ぶことで、
どの電気制御機器のどの接点・端子と接続しているかを
書き表します。

ですので誰でも読めるというメリットがあります。

機械や設備をメンテナンスする人はシーケンス図が
読める人ばかりとは限りません。

機械屋さんが見たり、電気屋さんでもシーケンス図が
読めない人もいます。

そういった人のために実体配線図を機械につける
わけです。

誰でも読めるメリットはありますが
写真のように線が沢山あると どことどこをつなげて
いるのかが見ずらいです。

手でなぞっていっても途中で分からなくなることも
あります。

特に環境が悪い現場では見るのが難しく
何度も見直すこともあります。

シーケンス図はルールは覚える必要はありますが
見方が分かる人にとっては実体配線図よりも
何倍も見やすいです。

裏を返せば、自分が図面を書くときも
シーケンス図で書いた方が、相手は分かりやすいと
いうことです。

シーケンス制御に仕事で関わるなら
ぜひシーケンス図のルールは覚えてください。

2.実体配線図をシーケンス図に書きなおしてみる

ここでは先程説明した実体配線図を、
分かりやすいシーケンス図に書きなおしてみます。

ここでの実体配線図は 分かりやすいようにイラストにします。

 

実態配線図をシーケンス図に書きなおす

左の実体配線図をシーケンス図になおすと右のシーケンス図になります。

シーケンス図の中の記号は電気図記号といい
電気制御機器やその接点・コイル等をあらわしています。

電気図記号はシンボルともよばれます。

英字は文字記号といい何のシンボルかを文字であらわします。

まずは、この有接点シーケンス制御(リレーシーケンス)入門講座で
必要なシンボルと文字記号を紹介しておきます。

 

電気図記号(シンボル)の一覧 実体配線図をシーケンス図に

シーケンス図では、シンボル同士を線でつないでいます。

これはそのシンボル同士は電線で接続されている
ということを示します。

1つの(物理的に一体の)電気制御機器でも
電磁リレーのようにコイルと接点の
シンボルを持つ機器もあります。

(電磁リレーについては⇒電磁リレーとは何かを3項目で学習する)

現物は1つの機器ですので構造上、コイルと接点は近くにありますが
シーケンス図では離して書くこともできます。

実体配線図だと、構造上近くだと そのまま近くに書いています。
これが実体配線図を見ずらくする理由の一つですね。

シーケンス図の両端の紫色の線は電源線です。
母線と呼ばれます。

左の絵の実体配線図では黒色で書いた線になります。

このシーケンス図の動きを説明しておきます。

 

シーケンス図の動き

まずは左のシーケンス図を見て下さい。

押ボタンBSを押すとa接点ですので 接点が閉じてつながります(導通します)。
これにより電源線(母線)と電磁リレーのコイルがつながります。
そして電磁リレーのコイルに電気が通じ、電磁リレーが動作します。

次に右のシーケンス図を見て下さい。
電磁リレーが動作するとその接点が動きます。
赤丸で囲んだ電磁リレーのa接点は閉じるので、ランプに電気が通じランプが点灯します。

これが このシーケンス図の動作です。

この接点が閉じるとこのコイルに電流が流れ、そうするとこの接点が開き、
このコイルに電流が流れ、このリレーの接点が開き ・・・・・
というふうに 頭の中で考えていきます。

シーケンス図は電気回路図の一つです。

電気回路図と言えば、難しく考えてしまう人もいますが
シーケンス図は特別難しいものではありません。

説明しましたように、ONとOFF、動作するかしないか、
電流が流れるか流れないか だけです。

難しいという先入観を捨てて学習をスタートさせた方が
覚えやすいと思います。

3.主回路と操作回路について

シーケンス図は、一般的に主回路操作回路に分けて書かれます。

主回路はモーターなどの負荷を動作させる回路、
操作回路は主回路を操作するための回路だと考えてください。

主回路を見れば、その機械は何の動力で動作するのか
操作回路を見れば、その機械はどう制御されてるのかを
知ることができます。

 

主回路と操作回路

上のシーケンス回路図は三相誘導電動機の始動制御回路です。

(三相誘導電動機については⇒三相誘導電動機(三相モーター)とは?)

赤枠は主回路で電動機を動作させる回路です。
青枠は操作回路で主回路を操作する回路です。

操作回路はBSの押ボタンを押すとMCの電磁接触器の
コイルに電流を流し電磁接触器を動作させる回路と
なっています。

(電磁接触器については⇒
電磁接触器とは、電磁開閉器とは何か、写真とイラストで解説!)

 

この回では基本的なシーケンス図の見方/読み方
について分かってください。

この有接点シーケンス制御(リレーシーケンス)入門講座では
この回で説明に使った回路以外の回路を
シーケンス図を見ながら説明をしていきます。

そこで、より詳しくシーケンス図の見方/読み方が
分かるようになると思います。

当方では、実習用キット付の
有接点シーケンス制御教材も扱っております。

シーケンス制御を0から解説し、
機械の故障現場での対応ノウハウ、
ある程度のシーケンス図が読めるように
なる内容となっています。

シーケンス図については、このページで
紹介した簡単な基本図ではなく、実動している
機械のシーケンス図も読めるようになって
もらいます。

興味がありましたら、以下をクリックして
ご確認ください。

80代も独学で学ぶシーケンス制御基礎とトラブル対応術が見につく秘密とは

第6回:有接点シーケンス制御の基本回路集

第4回:シーケンス制御でよく使う電気制御機器について

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