はじめてのリレーシーケンス|初心者が全体像と学習ステップをつかむための入門ガイド

リレーシーケンスとは電気制御の一方式です。

リレーシーケンスは製造業など産業現場で使う機械・装置の
自動化に必須な技術であり、これに関わる技術者は
その知見・技術がなければ仕事をすることが難しい場面も
多くあります。

このサイトでは習得への第一歩として、リレーシーケンスの概要に
ついて次のような項目に分けて説明していきます。

1.自動制御の一種であるシーケンス制御とは

リレーシーケンスはシーケンス制御の一方式です。
ですのでリレーシーケンスを理解するためにはシーケンス制御が何かから
知る必要があります。

現代の機械や装置は電気で動き、そしてボタン一つ押せば
自動で作業をするものが多いです。
自動的に機械や装置を動かすことを自動制御といいます。

自動制御もその制御の仕方を分類すると いくつかに分けられます。
その一つがシーケンス制御です、

つまりシーケンス制御で自動的に機械、装置を動かしているということです。

と言われても初心者の方にはよく分からないと思います。

シーケンス制御はJISでは

「あらかじめ定められた順序に従って制御の各段階を逐次進めていく
制御のこと」

と定義されています。

これを読んでもよく分からないと思います。

少し掘り下げて説明していきます。

シーケンス制御で自動的に機械は動いているといいましたが
その身近な例に信号機があります。

先程の定義にあてはめて信号機の自動動作を考えていきます。

信号機は赤→青→黄とあらかじめ点灯する色の順番が決まっています。
そしてあらかじめ決められた時間が経過すると色が変わっていきます。

「あらかじめ定められた順序に従って制御の各段階を逐次進めていく
制御のこと」

という定義どおりに信号機は動いて(制御されて)います。

シーケンス制御の動作を簡単にいうと

これがこうなったら、これがこうなる、そしてこうなったら
あれがこうなる、そして・・・

といった動作を自動的にすることになります。

そして、このように動く機械がシーケンス制御で
動く機械ということになります。

このように自動で動く機械って身近によくありませんか?
例えばエレベーターもこのように動きますね。

扉の外でボタンを押す→エレベーターが自分のいる階へ移動→
扉が開く→行きたい階のボタンを押す→扉が閉まる→
エレベーターが行きたい階へ移動→

これがこうなったら、これがこうなる、そしてこうなったら
あれがこうなる、そして・・・
というシーケンス制御の動作になっています。

シーケンス制御は前段階の条件を満たすと 次の動作する制御なので
トラブルなく自動的に機械を動きます。

エレベーターなら扉が閉まる前に移動したら事故になります。

あらかじめ定めた順序に従って動作するようにしている
制御なので問題が起きないのです。

では、そういった動作(制御)を実現する
シーケンス回路の設計については更なる知見や勉強が必要で
ここのでの趣旨とは違うので割愛します。

信号機やエレベーターの他にも自動販売機、洗濯機
身近な家電製品などシーケンス制御で動作する機械は
多くあります。

電気制御の中で重要な制御方式だといえます。


【補足】シーケンス制御の全体像を分かりやすくまとめた記事はこちら
→シーケンス制御とは
で解説しています。


2.リレーシーケンスはシーケンス制御の一方式

シーケンス制御はその回路設計に使う部品によっていくつかの方式に
分類されます

リレーシーケンスはその中の一つです。
リレーシーケンスは、有接点リレーや有接点シーケンス制御とも
いわれます。

他にはPLC方式や無接点方式があります。

その違いですが
リレーシーケンスは制御のために電磁リレーを使います。
PLC方式はPLCという電子機器を使います。PLCはシーケンサと呼ばれることもあります
無接点方式はロジックICやマイコンなどを使います。

ではリレーシーケンスで使う電磁リレーについて説明します。

3.電磁リレーとは

電磁リレー(電磁継電器)の写真

上写真が電磁リレーです。

電磁リレーは電磁継電器や単にリレーとも呼ばれます。

電磁リレーには接点があります。

接点の解説

接点とは上のイラストのように接触/非接触をする点のことです。

リレーの接点のアップ写真

上写真の○部が電磁リレーの接点部です。
この接点は動作するのですが電磁石に
電気を通じることで動作させます。

つまり電磁リレーは電気で接点を動かす
電気制御機器ということになります。

次の映像で電気で接点が動く姿を
確認できます。

→電磁リレーが動作して接点が動く映像

複数個の電磁リレーを使う制御
複数個の電磁リレーを使う制御

リレーシーケンスでは上写真のように複数の電磁リレーの複数の接点を
電線接続で組み合わせてシーケンス制御設計します。

どう電磁リレーと接点を組み合わせて
機械装置を自動的に動かす回路にするのかはその詳しい説明は
ここでは割愛しますが、
まずは そういうものだ という認識ぐらいを持ってください。


【補足】電磁リレーについては以下を参照ください。
→電磁リレーとは何かを3項目で学習する


4.リレーシーケンスを習得すると何ができるか

1項で説明しましたが、産業現場・製造業で使用している
自動で動く機械・装置はシーケンス制御で動作しているものが多いです。

ですので、習得すればそれら機械・装置を自動化する電気設計ができます。

そして、それら機械・装置が電気制御絡みで故障した時の修理なども
できます。

自動機械・装置の多くがシーケンス制御で動作
していますので、多種多用な業界で必要とされる技術であるといえます。

職種は電気設計(制御盤設計)、機械保全、設備保全、ビル管理、
ラインスタッフ(製造技術)など様々です。

ただ、機械装置のシーケンス制御はリレーシーケンスだけではなく
PLC方式もあります。

PLCを使ってシーケンス制御した機械・装置も多くありますので
シーケンス制御全体で考えれば リレーシーケンスとPLCの両方を
習得した方が需要はありますし、扱える機械・装置の幅に広がります。

近年、シーケンス制御でPLCを使うことが多くなってきたこともあり
シーケンス制御=PLC であると考える人もいますので
もし、職場や転職等でシーケンス制御が必要な技術となっている場合は
どちらかなのか確認はした方がいいと思います。

ただ、PLCを使うからリレーシーケンスは必要ないということには
なりません。

PLCはリレーシーケンスの問題を改善するために作られていますので
リレーシーケンスが元になっています。

ですのでリレーシーケンスを習得していればPLCは理解がしやすいです。

リレーシーケンスはPLCの基礎つくりの一つだと考えることもできます。

多くの方がリレーシーケンスの学習後にPLCを学習します。


【補足】PLCやシーケンサそのものの役割や仕組みから整理したい方は、
→PLCを基礎から体系的に理解したい方はこちら
で解説しています。

【補足】制御盤については
→制御盤とは何かが分かる
で解説しています。


5.リレーシーケンスの基本回路

リレーシーケンスの回路は
機械によっては
大規模な回路もあります。

しかし、何ページもある回路図も
シンプルな基本回路の組み合わせで
あることが多いです。

つまり、基本回路を理解しておくことが
重要ということになります。

AND回路、OR回路、一致回路、
自己保持回路、インターロック回路
など いくつか基本回路はあります。

それぞれ、難解な回路ではないので
リレーシーケンスの基本され学習していれば
理解はできます。

以下のページでは
リレーシーケンス(有接点シーケンス制御)の
基本回路をまとめていますので
ご参考ください。

→有接点シーケンス制御の基本回路集

6.リレーシーケンスの学習方法

独学者は、まずは参考書で学習するのが一般的です。
シーケンス制御に関する参考書は多く販売されています。

一人で学習せず分かる人に質問したかったり、添削などもしてほしい場合は
通信教育もあります。
社員教育として通信教育の受講をさせる企業もあります。

文字の知識だけを身につけるのではなく電磁リレーなどの実機を使って
自分でシーケンス回路を配線接続する実習もしたい場合は
セミナーや講習会などもあります。

4項でいいましたが、シーケンス制御はリレーシーケンスだけではなく
PLCもあります。
ですので、自分が買おう・受講しようとしている教材が
どちらかについてのものなのかをしっかりと確認した方がいいです。

どちらとも書かず「シーケンス制御」というタイトルの
教材・セミナーも多くありますので。。。
(中には両方について解説したものもあります)

当方では、
故障現場で役立つリレーシーケンス制御教材も
扱っております。

実習用のキットも付いていますので
ここで紹介した電磁リレー、
そして電子タイマーを実際に
使って技術習得できます。

手前味噌ですが、初心者には好評をいただいて
おります。

興味があれば以下をクリックして内容を
確認してみてください。

⇒シーケンス制御の基礎力・実技力・現場力が身に付く! 電気系機械保全にも最適な内容とは

7.まとめ

このサイトではリレーシーケンスの概要について説明しました。

概要ですので、掘り下げて考えると うまく理解できないことも
あったかもしれませんね。

リレーシーケンスを更に知るとなると
電気制御機器、シーケンス図、基本となるシーケンス回路など
も勉強する必要はあります。

このサイト内で出てきたPLC(シーケンサ)、
電磁リレー、電気制御機器、シーケンス図、
基本となるシーケンス回路について
まとめたサイトもありますので
参考としてください。

●電気制御機器については以下を参照ください。
→シーケンス制御でよく使う電気制御機器について

●シーケンス図については以下を参照ください。
→シーケンス図とは

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