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第1回:シーケンス制御とは 11項目でわかりやすく解説

タイマー盤

このページではシーケンス制御とは
何かについて基礎的なこと、概要を
解説しています。

技術的なことに深入りせず
はじめて「シーケンス制御」という
キーワードを聞いた方を対象に
初歩の初歩に絞っています。

(技術的なことは別ページで
書いています)

後述しますが、シーケンス制御は
工場のFA化・装置の自動制御に
関わる技術の中で重要であり、
基礎の基礎となるものです。

このページを読むことで
重要技術であるシーケンス制御の
輪郭が分かってもらえればと思います。

筆者は、実務で何度もシーケンス制御に
関わってきた経験者です。

それら経験を元に、講師もしております。

技術セミナーの様子

筆者については、以下のページを
参考ください

→運営者のプロフィール

1.シーケンス制御とは

 

世の中の機械/装置は手動で動かすもの
ばかりだけではありません。

現代は自動で動く機械や装置の方が
多いといえます。

工場にしても、店舗にしても自動で動作する
ものがほとんどを占めます。

あなたの身近でいえば、自動販売機やエレベーター
なども自動で動いています。

機械を自動で目的とする動作状態になるように制御
(コントロール)することを自動制御といいます。

自動制御は機械構造を工夫して
機械的に自動で動かすものと
電気で自動に動かすものに分類されますが

シーケンス制御とは電気による自動制御の
考え方・方法の1つです。

分かりずらい言い方になってしました。

シーケンス制御は、シーケンス制御という物・製品が
あるのではなくその考え方や方法なのです。

マイクロソフトのエクセルやワードなどのソフトウェアは
物として存在しますが、シーケンス制御は考え方ですから
実体はありません。

こういった部品を使うから
シーケンス制御だということもありません。

ある1つの自動制御の考え方や方法を、

「これはシーケンス制御だ」

「この機械はシーケンス制御で動いている」

といっているだけです。

何を言っているか
分からないかもしれませんね。

次で分かるように説明します。

 

2.シーケンス制御をわかりやすく例えると

 

シーケンス制御はJISでは

「あらかじめ定められた順序または手続きに従って
制御の各段階を 逐次進めていく制御」 (JIS Z 8116)

と記載されています。

これを読んでも何か難しく感じ、理解が難しいのは
当然だと思います。

シーケンス制御という言葉を聞くのは初めてでも
誰でもシーケンス制御の考え方で、普段の行動を
しています。

あなたもシーケンス制御の考え方・定義で
行動しています。

あなたが何か計画を立てる時 どのように頭の中で
考えますか?

例えば友達との待ち合わせ場所にいく計画を
するとします。

9時になったら、家を出て、駅に着いたら
切符を買って、電車に乗って
〇〇駅についたら、今度は11時のバスに乗って 
待ち合わせ場所に行こう

と頭の中で考えて事前に計画します。

この考え方がシーケンス制御の考え方なのです。

シーケンス制御の定義は

「あらかじめ定められた順序または手続きに従って
制御の各段階を 逐次進めていく制御」 (JIS Z 8116)

とありますが

この例でも
頭の中であらかじめ決めた(定められた)順序や
手続き(条件、この例では時間やバスに乗るなど)に従って
各段階の行動をして進んでいます。

あらかじめ定めた順序や手続きに従わないと
待ち合わせ場所にはいけません。

9時になったら、いきなり待ち合わせ場所にいけません。

家を出て切符を買うなどの手続きがないと
次の段階の電車に乗れません。

こうしたら、こうなって そして こうして 
あーして もしそうじゃない時はこうして・・・

みたいな 考え方が
シーケンス制御の考え方・方法です

ですので、シーケンス制御という言葉を
聞くのが始めてでも
今まで何度もシーケンス制御の考え方で
行動をしているのです。

既に何万回も自分自身が実践をしているから
シーケンス制御が理解できない人はいないと
いえます。

3.シーケンス制御の例

ここまでは人間の行動で例えましたが
シーケンス制御は機械/設備を自動制御するための
考え方です。

シーケンス制御された機械や設備も、
こういった考え方・方法で自動に動いているのです。

身近な例で説明します。

 

信号機

shingou

信号機のランプは赤→青→黄→赤→青というあらかじめ定められた
順番で点灯していきます。

そしてそれは、あらかじめ設定しておいた
時間が経過するという条件、
つまり手続きに従ってランプは
切り替わっています。

時間が経過する前に
切り替わるということはありません。

 

エレベーター

扉の前でボタンを押す→扉が開く→時間が経過する→扉が閉じる

エレベーターの中で行きたい階のボタンを押す→

エレベーターが動きはじめる→行きたい階に着くと止まる→

時間が経過する→扉が開く

ボタンを押しただけで あらかじめ決められた順序・手続きに
従って動作しています。

 

その他

その他の例については
以下のページで紹介していますので
ご参考ください。

5つのシーケンス制御の例

4.シーケンス制御設計の基本

シーケンス制御の設計をする時は
機械をどう動かしたいかを事前に考えることが
第一段階です。

この機械は、こうなったら、こう動かして、
こう動いてこうなったらこうして、
こうならずにあーなったら あーして

みたいに考えるのです。

ですので、誰でもできるわけです。

例に出した人間の場合は、脳内に事前計画があり
それを人間の身体が実行します。

機械や設備の場合は事前の計画を
電気回路設計やソフトプログラム設計で
表現して機械に実行させます。

電気回路やプログラムの設計を
具体的にどうやるのかは 
更に勉強をすすめる必要があるので

ここでは考えずに そういったもの 
というぐらいの理解でとどめておきましょう。

5.シーケンス制御が必要な理由

自動機械は人間がやっている行動を、
省力化(FA化)のためにあります。

ですので、人間が普通に計画する行動を機械に
やらせるシーケンス制御の考え方で設計された
機械はあまりにも多いです。

冷蔵庫、掃除機、自動販売機など身近な至るものは
シーケンス制御で動作しています。

工場にある様々な機械・設備もシーケンス制御で
動作するものは多いです。

立体駐車場、給水設備、
コンプレッサー、空調設備などなど。

シーケンス制御は工場機械/設備の省力化・自動化に
必須の技術といえます。

FA(ファクトリーオートメーション)という言葉を
聞いたことがあるかもしれません。

工場のFA化に必須の技術ともいわれます。

FA化すれば、その分 効率よく人員も減らせます。
特に日本人は人件費が高いですから
人員を減らせば生産コストも下げれます。

人員を1人減らせるなら何千万もする装置でも
積極的に導入する企業もあります。

そういったことから、工場の電気制御された機械・設備の
設計・製作、保全・管理等に関わる方にとっては
シーケンス制御は非常に重要且つ活躍の場が多い技術です。

6.シーケンス制御の将来性と需要

自動で動く機械や設備は
ほとんどがシーケンス制御で動いています。

この世にどれだけの自動機械が
ありますか?

そういった理由からも、この技術の需要は
分かるのではないかと思います。

制御盤という言葉を聞いたことはあるでしょうか?

制御盤内

 

写真のような盤を制御盤といいます。

この盤はシーケンス制御のために使う電気制御機器・部品や
電子機器をまとめておさめた箱です。

(制御盤については以下のサイトを参照ください。
 →制御盤とは何かが分かる-速習したい初心者のための制御盤入門)

この箱(盤)がある機械、設備は 
ほぼシーケンス制御で動作していると
考えていいです。

工場の中には多くこの盤があります。

転職サイトを見ても
自動機械・装置の電気設計や工場の電気系機械保全の
仕事の場合シーケンス制御の知見を必須条件にしている
企業が多いです。

上記のような仕事をする人以外でも、電気工事士や電気主任技術者
機械屋さん など シーケンス制御を使う仕事が主な業務ではない人
でも勉強しています。

毎日する業務には必要ないけど、それに関わる仕事をすることが
多いので覚えておきたいという人が多いです。

現代の機械装置はシーケンス制御以外に
もっと複雑なフィードバック制御、PID制御など
他の制御方式も使われています。

だから、もうシーケンス制御は必要ないか?

というと全く違います。

シーケンス制御は各制御方式の
基本中の基本ですので避けては通れません。

フィードバック制御で
動作しているからといって
その機械にシーケンス制御で動作している部分が
ないかというと、そうではないのです。

需要や将来性があるかを
議論するまでもなく 自動機械がある限り
必要不可欠であります。

7.シーケンス制御で使う電気部品

色々な電気制御機器を組み合わせて
機械をシーケンス制御します。

意図する制御内容によって
使う機器や使う数量は違いますが

ここでは、よく使わている
電気制御機器を紹介します。

電磁リレー

電磁リレーの一例

電磁リレーの一例

制御盤内に上写真のような
電気制御機器を見たことはありませんか?

必ずといっていいほど使われる機器で
電磁リレーといいます。

主に電磁リレーを使って
シーケンス回路を設計するからです。

電磁リレーについては
以下のページで説明していますので
ご参考ください。

電磁リレーとは

電子タイマー

電子タイマーの1例:オムロンHPより

電子タイマーの1例:オムロンHPより

機械をボタンを押して
何分後に動かしたい/止めたい
など、時間を制御したいときは
電子タイマーを使います。

電磁接触器、電磁開閉器

電磁接触器と電磁開閉器の一例

電磁接触器と電磁開閉器の一例

上写真の機器も制御盤内で
見ることが多いのではないでしょうか。

電磁接触器、電磁開閉器といって
モーターなどの負荷へ電源を入れる
スイッチとして使います。

電磁接触器、電磁開閉器については
以下のページで説明していますので
ご参考ください。

電磁接触器とは、電磁開閉器とは

その他

使う機器は
まだまだあります。

このサイトでは
電気制御機器/電気部品について
紹介したページが多くあります。

以下のページで
その一覧がありますので
ご参考ください。

色々な電気制御機器/電気部品

あと、以下のページでも
解説していますのでご参考ください。

第4回:シーケンス制御でよく使う電気制御機器について

8.回路について

シーケンス制御には
いくつかの基本回路があります。

シーケンス制御の
電気図面(シーケンス図)を見ると
複雑そうに見えますが

いくつかの基本回路を
組み合わせているだけです。

シーケンス制御で最も重要で
有名な回路は
自己保持回路という基本回路ですが

その回路も理解が難しいものでは
ありません。

自己保持回路については
以下のページで説明していますので
読んでみてください。

自己保持回路とは

その他の基本回路は
更に単純なものです。

以下のページでまとめて
いますのでご参考ください。

第6回:有接点シーケンス制御の基本回路集

9.シーケンス制御の資格

シーケンス制御が絡む国家資格は
ありますが、独占業務資格ではなく
技能検定です。

次の2つの資格になります。

●電気機器組立て シーケンス制御作業
●機械保全 電気系保全作業

医師のように
資格がないと仕事をしては
いけないのが独占業務資格です。

技能検定とは、
個人が技量を証明するための
資格であり、所有していると
実力の証明になり有効ですが

所有していないと仕事できない
わけではありません。

ですので、資格を持っていないと
シーケンス制御の仕事ができないと
いうことはありません。

詳細は以下のページで
まとめていますのでご参考ください。

シーケンス制御の資格・技能検定について

10.勉強法

勉強方法としては

本屋に行けば、シーケンス制御に関する参考書は
多く置かれています。

需要が多いので沢山あるわけです。

小さい本屋でも
1冊くらいはあるのではないでしょうか。

おススメの本については
以下のページで紹介していますので
ご参考ください。

講師が薦める!シーケンス制御,PLCの独学,勉強に良い本19冊から選定

書籍で勉強する方法もありますし、
通信教育やセミナー、講習会なども
開催されていますね。

あと、インターネットでも
無料で学べるWEBサイトをよくみます。
(このサイトもそうです)

11.その他(PLC,ラダー図,シーケンサ・・・等)

ここまででPLCやシーケンサ、
ラダー図といったキーワードが
出てきていないと思ったかもしれません。

それらもシーケンス制御に関わる
頻出するキーワードですからね。

シーケンス制御について
このページだけで全て書くことは
難しいので分けて書いております。

例えば、
PLCとシーケンサについては
以下のページで説明しております。

PLCとは、シーケンサとは

上記ページのように
あるキーワードについてだけ
解説したページもあります。

入門講座として
第1回、第2回・・・と
順を追って解説しているページも
あります。

ちなみに、このページは
シーケンス制御入門講座の第1回です。

第2回は以下のページで
シーケンス制御の2方式である
リレーシーケンスとPLC方式に
ついて紹介しています。

→ 第2回:シーケンス制御の有接点リレー方式とPLC方式とは

順序立てて基本から説明していますので
役立ててください。

12.最後に

このページでは
シーケンス制御とは何かについて、
その中でも初歩的な部分を
解説しました。

どういったものなのか
掴んでもらえたなら幸いです。

文中に多く参考ページのリンクを
つけていますが、リンク先のページは
詳細に説明していますので
もっと知りたい場合は読んでください。

勉強をしていけば分かるかと
思いますが、より理解するためには
座学だけではなく実際に機器等を
動作させてみる実習も必要です。

リレーやPLCなどを配線接続し
自分が設計したシーケンス回路を
動作させてみるのです。

実機を使った電気配線、接続については
さすがに、このブログ内ではできません。

当方では、
実習用キット付き初心者向教材も
扱っております。

キットが付いていますので
電気配線、接続をして
学習することができます。
手前味噌ですが、初心者には好評をいただいて
おります。

興味があれば以下をクリックして内容を
確認してみてください。

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2 件のコメント

  • お疲れさまです。
    五十数年前に授業で習ったことを思い出していました。
    といっても授業の時は「なんで?」と思いながらそのままでしたが
    今回このような講座?を見つけ興味を持ちつつ受講させていただいています。
    自家の三相誘導電動機使用の動力噴霧機回路工事を作るに当たって役に立ちます。
    部品価格が高いため方法についても検討中です。
    このような講座は解りやすく助かります。
    続けられますように。

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