三相誘導電動機の速度制御ができる
インバータは様々な機械で
使われています。
インバータについては
以下のページを参考ください。
機械によっては
複数の三相モーターの速度を
同時に同じだけ変化させないと
いけない用途もあります。
このページでは、その方法を
紹介します。
インバータは三菱電機の
汎用インバータの仕様で
書いています。
速度の変更方法
まずはインバータの単体での
速度の変更について説明しておきます。
操作パネルで変更する
![インバータの操作ボタン](https://elec-tech.info/wp-content/uploads/2022/10/inv8.png)
インバータの操作ボタン例
上写真のようなインバータ本体の
操作パネルのボリュームを
回転することで周波数(回転数)
は変化できます。
一番シンプルな方法ですが
インバータを設置した場所以外では
操作できません。
制御盤内に設置した場合、
制御盤の扉を開いて操作する必要があります。
操作パネルを使って、制御盤の外部
離れた場所で操作させた方が
作業性が良いこともあります。
インバータの機種によりますが
操作パネルを外せます。
それと本体を通信ケーブルで接続すれば
制御盤の扉に付けても、手元の操作盤でも
操作可能になります。
操作パネルを本体から外せない機種でも
下写真のようにオプションで盤面操作パネルは
販売されていますので、それを使えばいいです。
![FR-PA07-盤面操作パネル](https://elec-tech.info/wp-content/uploads/2022/11/shuhhe2-e1668576881193.png)
FR-PA07-盤面操作パネル
![FR-PA07の取付:三菱電機のマニュアルより](https://elec-tech.info/wp-content/uploads/2022/11/kotoshu1-e1668576831721.png)
FR-PA07の取付:三菱電機のマニュアルより
外部運転モードでボリュームで変更する
インバータでは、運転操作をする方法として
PU運転モードと外部運転モードがあります。
前項のインバータの操作パネルで
操作がPU運転モードと呼ばれます。
外部運転モードは下写真のような
制御端子を使い、外部から信号を
入力して操作をする方法を呼びます。
![インバータの制御用端子例](https://elec-tech.info/wp-content/uploads/2022/10/inv15.png)
インバータの制御用端子例
周波数変更は下回路図の
10、2、5の制御端子にボリューム抵抗を
接続し、ボリュームを回転させることで
行います。
![インバータの外部で周波数変更](https://elec-tech.info/wp-content/uploads/2022/10/inv11.png)
周波数変更端子
![周波数を変更するボリューム抵抗](https://elec-tech.info/wp-content/uploads/2022/11/shuhen4-e1668584074496.png)
周波数を変更するボリューム抵抗
ボリューム抵抗は上写真で、
ボリューム抵抗(可変抵抗器)については
以下のページを参考ください。
外部運転モードでスイッチで変更する
前項同様に外部運転モードで
外部から変更します。
前項はボリュームを回転させて
ステレオの音量にように連続的に
変化させる方法でした。
ここでは、スイッチを使って
あらかじめ設定しておいた周波数に
一気に変更する方法です。
![インバータの外部運転端子例](https://elec-tech.info/wp-content/uploads/2022/10/inv10.png)
インバータの外部運転端子の例
上の回路図上にRH,RM,RLの端子がありますが、
その端子にスイッチを接続し、導通したら
その端子に設定していた周波数になります。
周波数はパラメータ設定で自由に変更できます。
3つ端子があるので、3パターンの
周波数に変更できますね。
スイッチと書きましたが接点とし
電磁リレーの接点を使って自動制御で
動作させることが多いです。
この時の接点はドライ接点(無電圧接点)
を使います。
(ドライ接点については
以下のページを参考ください。
⇒無電圧接点と有電圧接点とは)
周波数を複数台同時に変更する
前項までは、インバータ単独での
周波数の変更方法の紹介でした。
本題である複数同時に変更する方法を
紹介します。
ボリューム抵抗と端子を並列接続
![ボリューム抵抗を並列接続で同時操作](https://elec-tech.info/wp-content/uploads/2022/11/shuhen4-1-e1668676246918.png)
ボリューム抵抗を並列接続で同時操作
上図のように、ボリューム抵抗の端子を
インバータの制御端子に並列に接続します。
外部運転モードで、ボリューム抵抗を使って
連続的に変更したい場合は
この方法を使います。
AM端子と端子入力を使う
AM端子があるなら
この端子を使うことで同時変更できます。
![AM端子と1(周波数設定補助)端子](https://elec-tech.info/wp-content/uploads/2022/11/shuhen6-e1668676401994.png)
AM端子と1(周波数設定補助)端子
赤枠で囲んだAM端子はアナログ信号出力という
名称で出力電流や周波数など16種類から選択して
モニターすることができます。
モニターですので、要は選択した
出力電流などを信号を外部で値を確認することが
できるのです。
このAM端子から出力される周波数信号を
受ける(入力する)端子が、紫枠で囲んだ
1の周波数設定補助という端子です。
下図のように接続することで、
1号機の周波数が、2号機に入力され
2号機も同じ周波数になるのです。
![AM端子と周波数設定補助端子の接続](https://elec-tech.info/wp-content/uploads/2022/11/shuhen7-e1668676506576.png)
AM端子と周波数設定補助端子の接続
AM端子がない機種もありますので
確認は必要です。
注意
同じように周波数を変更する場合、
最高周波数などを同じにする必要が
あります。
同時に変更したいインバータの機種が違うは
インバータの制御端子の電圧が同じかなども
確認する必要はあります
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