スピコンとは?空気圧の速度制御弁(スピードコントローラー)の仕組み・種類・使い方を8項で解説

スピコン
スピコン

このページでは空気圧制御で
使うスピコン(スピードコントローラー)
について解説しています。

空気圧関連のサイトではない
当サイトで扱う理由は

シーケンス制御は電気制御ですが
空気圧も絡むことが
よくあるからです。



【補足】シーケンス制御の全体像をまとめた記事はこちら
→シーケンス制御とは
で解説しています。



ですので、故障調査・解析時に
概要ぐらいは理解していないと
調査を進めにくいことも
あります。

あなたが
電気エンジニアでも
知っていて役には立ちますので
読んでみてください。

1.スピコンとは

スピコンの例:モノタロウHPより
スピコンの例:モノタロウHPより

上写真がスピコンです

スピコンは流量制御弁、
速度制御弁の中の1つです。

意味はその名前のとおり

空気の流れる断面積を小さくして
流れる量を制限して
シリンダー等の負荷の動作速度を
調整する弁ということです。

スピコンは
スピードコントローラーの名前で
販売しているメーカーも
あります。

空気圧が分かる方の中では
スピコンという呼び名で通じますし
そのように呼ばれることが多いです。

スピコンはシリンダーや
電磁弁に取り付けて使います。

電磁弁は方向制御弁の1つで
圧縮空気の出入(方向)を切り替える
機器です。

電磁弁はを圧縮空気を
シリンダーに入れたり、出したり
するスイッチのような役割を
します。

電磁弁やシリンダーについては
以下のページを参考ください。

➡電磁弁とは【7項目】で基本を解説

シリンダー概略図
シリンダー概略図

上図はシリンダーの
概略図です。

シリンダーは配管接続口から
圧縮空気を出入させることで
ピストンを出入させます。

シリンダーの動作概略1
シリンダーの動作概略1
シリンダーの動作概略2
シリンダーの動作概略2

電磁弁はその出入の方向を
切り替えるために使われます。

スピコンは、シリンダーの
圧縮空気が出入する配管接続口に
取付けられます。

スピコンとシリンダーの接続
スピコンとシリンダーの接続

圧縮空気の出入口で
その流量を制御することで
速度を制御するのです。

2.スピコンの構造と内部の動き

スピコンの構造図例:PISCOデータシートより
スピコンの構造図例:PISCOデータシートより

上図がスピコンの構造図例です。

スピコンの主メーカーの1つ
PISCOのデータシートから抜粋しました。

図中の赤矢印のニードルを
回すことで流量を調整し
青矢印が圧縮空気の
出入口になります。

そして、下の図が
スピコンの記号です。

スピコンのJIS記号
スピコンのJIS記号

スピコンは圧縮空気を
両方向流すことはできますが

下図のように
流量を制御(調整)できる方向と
制御できない自由に流れる方向が
あります。

スピコンの空気の流れ
スピコンの空気の流れ

2つの機能(機構)に分けて考えます。

1つは逆止め弁(チェック弁)です。

下図に示すように
ポペット(ボール)とバルブシートに
分けて考えます。

逆止め弁での空気の流れ
逆止め弁での空気の流れ

←の流れの時はポペットが
バルブシートにあたり流れません。

→の流れの時は圧縮空気の力で
隙間ができ自由に流れます。

逆止め弁では
1方向は流れず他方は自由に流れます。

もう一つは可変絞り弁です。

可変絞り弁
可変絞り弁

記号の形状からも絞っている
感じがしませんか?

圧縮空気が流れる断面積を
小さくして流量を少なくします。

記号では2つの機能(機構)が
並列に並びますので

1方向は流量を制御する、
他方は自由に流れるということに
なります。

3.2種のスピコン

スピコンを使う
シリンダー制御には
メータイン方式と
メータアウト方式があります。

スピコンには
メータイン用とメータアウト用があり
使い分ける必要があります。

メータイン方式とメータアウト方式に
ついては以下のページを
参考ください。

➡メータインとメータアウト

4.スロットルバルブとニードルバルブとは

スピコンと似たものをして
スロットルバルブがあります

下写真のように形状も似ています。

スロットルバルブの例:モノタロウHPより
スロットルバルブの例:モノタロウHPより

スピコンとの違いですが、

スピコンは、1方向だけ
流量を制御しますが
スロットルバルブは両方向で
流量を制御します。

スロットルバルブは
そのことから絞り弁と
呼ばれることもあります

また、スロットルバルブは
メーカーや資料によっては
ニードルバルブと呼ばれることも
あります。

ニードルバルブで検索すると
写真のようなものであり、
スロットルバルブとは
形状がまるで違いますね。

ニードルバルブの例:モノタロウHPより
ニードルバルブの例:モノタロウHPより

役割が同じで絞り弁なので
そのように呼ぶことも
あるのだと思います。

5.スピコンの使い方、回す方向

前述の構造図を見て下さい。

スピコンはロックナットを
緩め、ニードルを回して
流量調整します。

回す方向ですが
反時計回りで速度が速くなり、
時計回りで速度が遅くなります。

回転させた後は動かないように
ロックナットを締めます。

6.メタリングバルブとは

スピコンの1種として
メタリングバルブがあります。

メタリングバルブ:CKDのHPより
メタリングバルブ:CKDのHPより

写真はメーカーの1つである
CKDのサイレンサ付き
メタリングバルブです。

メタリングバルブは
電磁弁の排気口に取り付けます。

排気量を制御するのです。

JISでは電磁弁に取り付ける
スピコンをメタリングバルブと
呼んでいます。

ちなみにサイレンサとは
消音器のことで
排気時の音を小さくできます。

7.スピコンのメーカー

スピコンは、空気圧機器を扱う
メーカーなら製造しているとは
思います。

私がよく見る、よく使うメーカーは
PISCO,CKD,SMCですね。

8.注意

スピコンやスロットルバルブは
流路(空気が流れる断面積)を
狭くすることで、

流量を制御する部品であって
圧力を制御する部品ではありません。

圧力を制御したい場合は
レギュレータを使います。

レギュレータ:モノタロウHPより
レギュレータ:モノタロウHPより

レギュレータで圧力を下げれば
圧縮空気の量も下がるので
速度調整に使えそうなものですが

圧力自体が下がっているので
シリンダーなどの負荷の力も
下がるので知ったうえで
行っています。

また、
スピコンやスロットルバルブは
圧縮空気の流れを完全に
遮断するための部品ではありません。

締めてもわずかに
漏れることはあります。

ハンドバルブなど
それ専用の部品を使いましょう。

ハンドバルブ:PISCO製
ハンドバルブ:PISCO製

9.まとめ

このページでは
スピコンの概要と
スピコンと類似する部品と
その違いを説明しました。

空気圧制御の自動機械も
電気が絡むことがほとんどです。

圧縮空気の方向を制御する
電磁弁は電気で
動作させるからです。

当方では電気制御に関係する
初心者向のリレーシーケンス制御や
PLC(シーケンサ)の教材も
扱っていますので

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ご確認ください。

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