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端子台 【必須の5選】とは何か?、使い方、種類等

端子台

このページでは端子台について
知りたい5項目を
解説しています。

端子台は制御盤などの盤内や
大型の機械では電線の中継BOX内に
必ずといっていいほど
取り消られている

正直目立たずメインの部品とは
いえませんが
絶対必要な電気部品です。

(制御盤については以下のサイトで
解説していますのでご参考ください。
⇒制御盤とは何かが分かる-速習したい初心者のための制御盤入門)

1.端子台とは

端子台を一言でいうと
電気のターミナル(中継器)
といったところでしょうか?

下はある端子台の写真です。

端子台の写真1

端子台の一例

端子台にも色々種類は
ありますが、この端子台は
下写真のように1端子ずつ分解できます。
(1端子ずつ組立て使うタイプです)

端子の分解

端子を分解

1端子毎に対になった電線を
ネジ締めする部分は
電気的に導通しています。

ですので、対となったネジ部に
電線を接続するのと2本の電線は
電気的に接続されます。

端子台は対になった端子同士が
導通しているだけで
隣の端子とは電気的に絶縁されています。

端子の対の数だけ電線を電気的に
接続できるということです。

2.端子台の使い方、使う目的

この端子台は、はっきりいって
無くても機械は動作します。

しかし、使うと非常に便利です。

使って電気設計することが
常識です。

制御盤に使用

電気制御された機械は
機械本体とは別に制御盤が
設置されています。

制御盤内の端子台例1

制御盤内の端子台例1

端子台は、上写真のように
制御盤内に取り付けられ、
機械(制御盤外部)に取り付けられた
ソレノイド、電磁弁、センサーといった

電気制御機器との電気接続の
ターミナルとして使われます。

(ソレノイドについては以下を参考ください。
 ⇒ソレノイドとは)

(近接センサーについては以下を参考ください。
 ⇒近接センサーとは)

端子台を介して、制御盤内部の
電磁リレーやPLC、インバータなどと
接続されますが、

直接接続すると制御盤と機械を
電線で接続・分解時に
大変な手間になります。

(電磁リレーについては以下を参考ください。
 ⇒電磁リレーとは)

(PLCについては以下を参考ください。
 ⇒PLCとは)

(インバータについては以下を参考ください。
 ⇒インバータとは)

下の写真をみてください。

制御盤内の端子台例2

制御盤内の端子台例2

制御盤の下側に端子台が
取り付けられています。

端子台の下側の対は
機械側からの電線が接続されている
わけですが、

端子台を介さず
直接制御盤内の機器に
接続することを想像すると・・・

色々な場面で大きな手間が
発生することは理解できると思います。

制御盤だけでは意味がなく
外部の機械と接続して意味があり
接続しやすいようなI/O(インターフェース)
として端子台は必須のアイテムです。

中継BOX内で使用

大規模な機械になると
制御盤から直接全ての機器に
接続せず、制御盤外部にも
適度に中継BOXを設置します。

ちょっと綺麗な写真がなかったのですが
下の写真のように
そのBOX内に端子台を取り付けて
電気配線に使います。

中継BOX内の端子台例1

中継BOX内の端子台例1

機械の〇〇部、△△部といったように、
各部に分解した状態で納品され、
客先で1つの機械に組み立てられます。

その各部間で電気接続したい場合でも
中継BOX内があると、分解・組立も
やりやすいです。

私は機械の電気修理の仕事をしますが
ケーブル・電線は使えば摩耗し
断線や混線などします。

その際、下の写真のように
中継BOXに端子台を設けず
直接電線を接続していると
故障調査が手間がかかります。。。

中継BOX内の端子台例2

中継BOX内の端子台例2

常識的には端子台を設けますが
たまに コストと手間削減のために
電線同士を直に接続していることも
ありますね。

故障調査で、テスターをあてるとき
電線をむいたり、切ったりしないと
いけないこともでてきます。

端子台なら電線を締めたネジの
上からテスターをあてればいいだけですし
電線は切らず、一旦端子台から
外せばいいだけなので早く楽です。

後々のメンテナンス性を考えても
しっかり端子台を設けることは
重要ですね。

3.端子台の種類

端子台も便利になって色々な種類
があります。

次々に新しいタイプが
リリースされるので
現役で仕事をしている私も
全てを把握できてないと思います。

仕事で他社の制御盤を見ると
こんなのあるの?
と思うこともありますし、

どうやって使えばいいのか
ぱっと見、分からないものも
あります。

ここでは、その種類を
説明しておきますね

取り付け方で分類

取り付け方で分類すると、下写真のような
直接、ネジで取り付けるタイプ

固定式端子台例1

固定式端子台例1

下写真のようなレール上に
取り付けるタイプ、

レール式端子台例1

レール式端子台例1

そして、下写真のような
プリント基板に取り付けるタイプが
あります。

プリント基板用端子台1

基板用端子台例-サトーパーツより

直接取り付けるタイプの呼び方は
メーカーによって様々ですが
固定式端子台とか組端子台とか
呼ばれますね。

このタイプは、あらかじめに
使う端子数(以下極数)を
決めて注文します。

レールの上に取り付けるタイプは
レール式端子台とか呼ばれます。

レール式端子台の多くは
自分で組み立てて使います。

極数が1つの端子を
必要なだけ組み立てて
下写真のように
それをレールに通します。
(通さないタイプもあります)

レール式端子台-レールにとおす

レール式端子台-レールにとおす

そこから、下写真のように
端にエンドプレートをつけ、
最後は止め金具で
レール上に固定します。

端にエンドプレートをつける

端にエンドプレートをつける

端子台に止め金具をつける

端子台に止め金具をつける

私はレール式を使うことが
多いです。

それは下写真のような1箱60個
ぐらいでの購入になりますが
必要なだけを使ってあとは
保管しておけば また次に使えますし

制御盤を製作していると、
最初の想定よりも多く端子台が
必要なことが起こったりします。

ターミナルユニット例1

ターミナルユニット例1

その際、このタイプなら
簡単に増やせますので
助かります。

レール式で注意することは
このレールはいくつか種類が
あります。

下写真をみても
端子台を通すレールに端の
形状が違うことは分かると
思います。

レール例1

レール例1

選定した端子に適合しない
レールだと使えません。

ですので、購入前に
自分が使いたい端子は
どのレールに適合するか
調べておく必要があります。

一般的には
端子台のカタログに適合レールも
記載されています。

制御盤内だと、レール式が
使われているのをよく見ます。

固定式は一般にレールを使わない
場所とか、スペースの関係で
レールが付かない場所とかに
使っています。

プリント基板用端子台は
電線同士を電気的接続するのでは
なく

端子に接続する電線と
プリント基板のパターンを
接続します。

パターンとは、ここでは簡単に
プリント基板上の電線と
考えてください。

下写真のように端子台のピンを
プリント基板のホールに差します。

プリント基板用端子台の取り付け

基板用端子台の取付-サトーパーツ

そのホールはパターンと
導通していますので
結果、外部の電線とパターンが
接続されたことになります。

電線の接続方法

端子台と電線の接続方法である
ネジ式とネジ無式で
分類してみます

ネジ式は普通に
ネジで電線を締めるものですね。

電線の先端は圧着端子で
加工してネジで締めるのが
一般的です。
(ケースバイケースで
 素線のままにすることもありますが)

前項「取り付け方で分類」の写真で
あったような端子台のネジはよく見ると
思います。

自分で取り付ける端子台では
ありませんが、参考までに

インバーターの中には
電線を下写真の圧着端子で加工し
それを差し込んで
マイナスドライバーで締めるものも
あります。

圧着端子板状形

圧着端子板状形

ネジ無式は、
電線をそのまま差し込むタイプです

各メーカーで名称は様々ですが
差し込み端子台と呼ばれることは
多いです。

下写真はパトライト(旧春日電機)の
差し込み端子台です。
(クラックロック端子台という名称です)

クラックロック端子台1

クラックロック端子台―パトライトより

黄色のボタンをドライバーなどで
押しながら電線を穴に差し込む
だけですので、ネジ式よりも
作業が簡易や早いです。

下写真の差し込み方の
マニュアルを載せています。

パトライトのカタログより

パトライトのカタログより

差し込み方は、どのメーカーも
ほとんど同じですが
微妙に違う場合もありますので
カタログで確認をしています。

差し込みする電線は、
単線、IV線、もしくは
上写真のような棒状の圧着端子が
使われることが多いです。

素線1本が細いより線も使えますが、
個人的には、あまり使いたくないので
より線を半田上げしたりします。

端子台の使用電流

前項までの種類で、
どういった端子台を使うかが
決まったら、次は使用電流で
具体的な型名を決めます。

同じ種類(型式・シリーズ)でも
20A、40Aといったように
端子に流せる電流値の規格ごとに
取り揃えられています。

端子に何Aぐらい流すかで
最終的に選定していきます。

許容電流値が大きいほど
端子台の形状も大きくなります。

まとめ

端子台の種類は、
取り付け、接続方法の組み合わせ方で
各メーカー 取り揃えています。

メーカーについては
5項で記載していますので
用途にあったものをカタログで
選定すればいいです。

例えば
スペースがない場合は
二段式の端子台とかもあります。

パトライトの二段式端子台

二段式端子台―パトライト

二段式端子台

二段式端子台-モノタロウHP

4.アクセサリー

端子台には色々なアクセサリーが
あります。

この項では、それを紹介していきます。

エンドプレート

エンドプレートは2項の
「端子台の使い方、使う目的」で
書いたように1端子ずつ組立る
端子台の両端につけます。

止め金具/ストッパー

止め金具(ストッパー)は2項の
「端子台の使い方、使う目的」で
書いたようにレールの取付ける
端子台を動かないように
固定する金具です。

カバー

カバーは、その言葉どおり
端子台を上から覆うものです。

下写真のように使います。

端子台のカバー

端子台のカバー

写真の上がカバーです。
下がカバーを端子台に
付けた写真です。

端子のネジは導体ですので
通電します。

ですので、
触ったら感電しますので
保護の意味でカバーをします。

あとは、端子間に導電性の
物質がついてしまった場合
端子間が短絡します。

上からカバーをして
その物質(汚れ)がつくのを
防ぐ意味でも重要です。

カバーは端子台の大きさに
応じてサイズがありますので
カタログ等で使用する端子台に
適合したものを選定します。

記名シール

通常、電気回路の電線は
1本1本線番(記号)がつけられています。

端子台には、接続する線番と
同じ線番を印字します。

端子台に直接印字はできないので
シールに印字します。

それにより、どの端子に
どの電線を接続すればいいか
分かるのです。

端子台の記名シール

端子台の記名シール

ショートバー

下の写真がショートバーです。

端子台のショートバー

端子台のショートバー

ショートバーはその名前のとおり
端子同士をショート(短絡)
させるものです。

写真にはY端子が数個ありますが
全て導通(ショート)しています。

下写真が使い方です。

端子台のショートバー使用例

端子台のショートバー使用例

ショートさせたい端子数の分
切断して使います。

電気回路では、1つの信号を
複数に分岐することがあります。

その際、ショートバーを使えば
楽ですよね。

上の写真だと4つに分岐できます。

制御盤内でよく使われいるのは
制御回路の電源線です。

電源が必要な電気制御機器は
多いですが、電源機器から
出る電源線は1つです。

それをショートバーで分岐して
各電気制御機器に供給するわけです。

端子台に応じて適合する
ショートバーを使いますので
カタログ等を見て選定します。

5.端子台メーカーと販売サイト

端子台のメーカーや
ネット上で販売している通販
サイトは多くありますが
その中のいくつかを紹介して
おきます。

私は特別な理由はありませんが
パトライト(旧春日電機)や富士電機製を
使うことが多いです。

idec
オサダ
サトーパーツ
ミスミ
パトライト(旧春日電機)

当方では、このページで
書きました端子台が関係する
シーケンス制御についての
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