無料講座 詳しくはこの画像をクリック!

現場で役立つシーケンス制御 無料メール講座 登録フォーム
【詳しくは上画像をクリック!】

PLCの特殊ユニットや周辺機器を紹介

PLCはコンピューターです。

自動制御回路をPLCを使って設計すると
リレーシーケンスではできない、もしくは
専用の電気制御機器を新たに使わないと
できないこともPLC1台あればできます。

また、PLC本体だけで用途を実現できない
場合は、特殊ユニットや周辺機器を
増設します。

多くのユニットや周辺機器が
メーカーから販売されています。

このページでは
PLCを使ってできる便利なこと、
PLCに増設して使う特殊ユニットや
周辺機器をいくつか紹介しています。

1.PLCでできること

PLCは機械/装置を自動的に
制御することができるといいましたが、
もう少し具体的にどういったことが
できるかを紹介しておきます。

数値処理

PLCは
コンピューターだといいました。

コンピューターですので数値データーが扱えます。

プログラム上で
足し算、引き算、掛け算、割り算をすることも
可能です。

デジスイッチの一例

デジスイッチの一例

上写真のようなスイッチを見たことは
ありませんか?

デジスイッチといって
数値を入力する機器です。

そして下写真のような
表示器を見たことはありませんか?

7セグメント表示器の例

7セグメント表示器の例

7セグメント表示器といって
数値を表示する機器です。

PLCにこれら機器を接続して
数値データを入力したり、逆に
数値データを表示させたりできます。

これら機器を使うなりして
数値を扱えます。

例えば、1LOT83個の商品を自動的に
7LOT作る操作をする場合、83×7を
自分で計算して581個つくる操作を
するより、

7とだけ入力すれば
PLC内のプログラムで勝手に掛け算して
581個作る操作をした方が便利です。

他にも比較することができます。

例えば、重さを量って5kg以上の部品は
Aの箱に入れる、5kg未満の部品はBの箱
というように比較をしてその結果から
動作を選択こともできるのです。

他にも応用範囲はありますが
数値や数式を扱えることは非常に便利です。

応用命令

プログラム内で応用命令を使えば
より便利で複雑な制御が
可能となります。

応用命令は例えば

Excelは足し算や引き算といった
基本となる計算をするだけは
ありませんよね?

他にも
IFとかCHOOSEなど関数を使えば
より複雑で便利なことができます。

PLCの応用命令はそのようなものだと
ここでは考えておいてください。

(概要を説明するページですので
詳細は割愛します)

ExcelのIF文に相当する応用命令として
MC(マスターコントロール)が
ありますし。

(MCは三菱電機シーケンサの
応用命令です)

MC(マスターコントロール)の応用命令

MC(マスターコントロール)の応用命令

他にも色々な応用命令が
あります。

Excelの関数と同じように
知っていない使えませんので
応用命令の勉強は必要です。

三菱電機では応用命令の一覧と
使い方を説明した数百ページの
マニュアルがありますね。。。

高精度に動作・アナログ制御

他には高精度に機械を
動作させることができます。

機械の動力源としてモーターを使います。

あなたは、ボタンを押すなりして
機械を正確な位置に止める(モーターを停止する)
ことができますか?

正確にとなると難しいです。(無理です。)

PLCを使って制御することで
正確に動作させることができます。

精度が要求される仕事の場合は
PLCを使うことが必須です。

速度や温度などアナログ量を
制御することもできます。

これは、モーターが動作する/しない
ランプが点灯する/しない

といったONかOFFの制御ではなく
速度や温度などON/OFFではあらわせない
連続量を制御できるということです。

(例:30km~35kmの範囲はONとOFFではあらわせません、
ON/OFFでは制御できません。)

ただ、これら制御をするには
PLCだけではなく特殊ユニットが
必要です。

次項目では
特殊ユニットについても
説明します。

2.特殊ユニットなどの外部周辺機器

PLCは
パッケージタイプなら単体だけで、

ベース装着タイプとコンポーネントタイプなら
CPU部,電源部、入出力部だけで
必ずしも使うわけではありません。

それらは最低限必要なもので
目的・用途・状況に応じて
外部に機器を接続して使います。

色々な機器を外部に接続しますが
その中には特殊ユニットと
呼ばれる機器もあります。

(特殊ユニットは
インテリジェントユニット、高機能ユニット、
拡張ユニットと呼ばれることもあります)

三菱電機:MELSEC-Qシリーズ のシーケンサ

三菱電機:MELSEC-Qシリーズ のシーケンサ

この上写真は、三菱電機の
MELSEC-Qシリーズ のシーケンサです。

写真の中で書いてありますように
①電源ユニット(Q61P)、②CPUユニット(Q00UCPU)、
③入力ユニット(QX41)、④出力ユニット(QY41P)
以外に、

⑤アナログ-デジタル変換ユニット(Q64AD)と
⑥CC-Linkシステムマスタ・
ローカルユニット(QJ61BT11N)が
ついています。

この⑤⑥が
特殊ユニットになります。

機械・装置を制御する上で
必要に応じて追加して使います。

ここでは それらも含め
外部に接続する機器を紹介します。

タッチパネル

三菱電機のタッチパネル

三菱電機GOT:カタログより

右写真のようなタッチパネルは
PLCと接続して
よく使われています。

前項では、数値入力・表示は
デジスイッチと7セグメント表示器で
行うと書きましたが

タッチパネルでもできますし
近年、タッチパネルの方が
使われるようになっています。

タッチパネルは数値だけはなく
パネル上に押ボタン、ランプや
グラフなども作れ多くのことが
できます。

パネル上の何を入れるかは
専用ソフトで作成します。

実物のボタン等ではないので
後からソフト上で変更できたりと
柔軟な対応ができるメリットが
あります。

あとメリットとしては
ボタンやランプ、表示器などが
あまりに多い場合は

タッチパネルの方が
スペースを取らず
コンパクトにできます。

アナログ入力、アナログ出力

PLCで外部の温度、流量、圧力の値に
応じて装置を自動制御したいことは
あります。

この時の問題は、温度や流量は
アナログ量(連続量)だということです。

PLCはコンピューターなので
0,1といった数値(デジタル)しか
処理できません。

そのような時に使う
温度や流量といったアナログ値を
デジタル値に変換するユニットが
アナログ入力ユニットです。

概要を書くと

温度や流量をセンサーで測定

センサー内部もしくは
外部の変換機器で測定値を
電圧値や電流値へ変換

電圧/電流をユニットへ入力

ユニット内で電圧/電流値に
応じた数値へ変換

数値をPLCへ入力
数値なら内部のプログラムで
扱える

こういった流れになります。

アナログをデジタルに変換するので
A/D変換ユニットとも呼ばれます。

下写真は三菱電機のA/D変換ユニット
(アナログ-デジタル変換ユニット)
Q64ADです。

A/D変換ユニットQ64AD:三菱電機HPより

A/D変換ユニットQ64AD:三菱電機HPより

アナログ出力はアナログ入力の
逆です。

PLCからのデジタル値をアナログ量に
変換します。

電圧値や電流値に変換したりもします。

デジタルをアナログに変換するので
D/A変換ユニットとも呼ばれます。

温度調節ユニット、ブロック

温度調節ブロック/ユニットの一例:三菱電機HPより

温度調節ブロック/ユニットの一例:三菱電機HPより

乾燥機などのように何℃で温めるとか
温度の制御が必要な場合は

上写真のような温度調節ユニット、
温度調節ブロックとPLCを
組み合わせます。

(上写真は三菱電機の
FX3U-4LCとQ64TCRTNです)

温度制御/調節の全体概要を
簡単に書くと下図のように
なります。

温度調節/制御の概要図

温度調節/制御の概要図

温度制御したい空間や物体に
温度を計測するためのセンサーである
熱電対や測温抵抗体などを
取り付けます。

そのセンサーを温度調整ユニットに
入力して温度を測定します。

測定した実際の温度と
温度調節ユニットで設定した温度が
同じになるように、
温度調節ユニットから出力信号がでます。

出力信号で
ヒーターのON/OFFや
電磁弁をON/OFFして熱気/冷気を送って
温度を調節します。

PLCは温度調節ユニットの操作を
行います。

設定したりデータを取得して
プログラム処理したりします。

温度調節ユニット/ブロックは
精度高く設定温度にする
PID制御ができます。

PID制御について説明すると
1ページ分書けてしまいますので
割愛しますが

ここでは、
対象物を温める場合でいうなら

設定温度を
下回ったら出力ONし温め、

設定温度以上になったら出力OFFして
冷ますといった
単純な制御ではないとだけ
知っておいてください。

あと、温度に関連することとして

前述したアナログ入力ユニットには
温度センサーである
熱電対や測温抵抗体専用の
ユニット/ブロックもあります。

入出力増設ユニット

装置を使っていると、当初の仕様から
変更して使うことがあります。

PLC制御の変更もするとき
入力点数、出力点数が足りないと
いったことも起こりえます。

ベース装着タイプは
入力ユニットと出力ユニットは
個別で取り付けるものなので
それを増やせばいいです。

(下写真は三菱電機の入力ユニットです)

シーケンサの入力ユニット例:三菱電機HPより

シーケンサの入力ユニット例:三菱電機HPより

パッケージタイプは、
CPU部、電源部、入出力部が
一体となっていますが
後から増設ができます。

(機種によってはできません)

下写真は三菱電機の入出力増設ユニットの1つ
FX2N-16EXです。

入力増設ユニット FX2N-16EX :三菱電機HPより

入力増設ユニット FX2N-16EX :三菱電機HPより

cc-Link用ユニット

cc-Linkは1996年に三菱電機が開発した
PLC(シーケンサ)を中心としたフルオープンな
フィールドネットワーク
Control & Communication Linkの略称です。

cc-link協会もあり、HPでは
その技術や資料を掲載していますので
詳細に知りたい場合はご参考ください。

cc-link協会

cc-Linkをわかりやすくいうと
PLCを中心にインバータなどの
電子機器同士をつなぐルール(通信規格)です。

人間同士が共通の言葉で
コミュニケーションをとるように、
電子機器だって共通のルールを
決めないとつながれません。

PLCとインバータなどの機器は
電線で接続すればcc-Linkは必要
ありません。

どういった場面で
cc-Linkが有効かというと

PLCと距離が離れている
複数の電子機器をつなぐ、
PLCとの距離が離れている多数の
入力機器、出力機器がある時です。

下図を見て下さい。

PLCと外部機器の通常接続イメージ

PLCと外部機器の通常接続イメージ

PLC制御する装置によっては
PLCから距離が離れた位置に
電子機器や入力機器、出力機器が
配置されることもあり、
それを示したイメージ図です。

図の黒線は1本ですが、複数の電線と
考えてください。

想像してみてください。

合計すると、
結構な電線の数量です。

PLCへの配線接続も多数あり
大変です。

cc-linkにすることで
下図のようにできます。

cc-Linkでの接続イメージ

cc-Linkでの接続イメージ

電線は4本でよくなり
PLCから直ではなく、
機器間を4本の電線で接続すれば
よくなります。

リモートI/Oについては
後で説明しますが。
入力機器、出力機器への接続は
近くにあるリモートI/Oから
できるようになります。

設定やそれ用のプログラムを
作成する必要はありますが
かなりの電線・配線接続を
減らすことができます。

ただ、
設定・プログラムだけではなく
cc-Link用ユニットも必要です。

そのユニットについて
いくつか紹介します。

●マスタブロック(マスタユニット)

マスタブロックは
必ず必要なユニットです。

PLC(シーケンサ)本体に
増設(取付)します。

写真は、三菱電機の
パッケージタイプとベース装着タイプの
マスタブロックです。
(*ベース装着タイプのQJ61BT11Nは
ローカルユニットも兼ねる)

三菱電機のマスタブロック例

三菱電機のマスタブロック例

基本的にマスタブロックがある
PLC側がマスタ局となり
リモートI/Oなどのローカル局を
コントロールします。

下写真のように電源線以外は
4本の電線を接続しているだけです。

マスタブロックの接続写真

マスタブロックの接続写真

●リモートI/Oユニット

リモートI/Oユニットは
その名前のとおり
遠隔で通信接続された(リモート)
入力・出力(I/O)のユニットになります。

装置によっては、PLCから離れた位置に
入力機器・出力機器が多く設置されている
ものもあります。

リモートI/Oユニットを使うことで
PLCからは4本の電線で済むことなります。

リモートI/Oユニットから各機器へは
通常どおりの配線接続は必要ですが
それでも、電線も減らし、配線も
シンプルにできます。

下写真は三菱電機のI/Oユニットである
AJ65SBTB1-32Dです。

リモートI/Oユニットの例:三菱電機のHPより

リモートI/Oユニットの例:三菱電機のHPより

Ethernet(イーサネット)ユニット

Ethernetとは、主にパソコンなどの
コンピューターと電子機器をケーブルで
接続して通信する有線LANの規格です。

PLCで分かりやすくいうと
下図のように、パソコンとPLCを
ハブを通してLANケーブルで接続する、

そうすればパソコンが遠くにあっても
PLCのプログラムを書込/読出等
その他、操作をすることができるのです。

(ハブとは中継器のことです。
複数のLANケーブルが接続できます)

ハブを通して通信できるので
複数のPLCを接続することができます。

Ethernetのイメージ図

Ethernetのイメージ図

そうすることで、
工場にある様々な装置(PLC)を
1つのパソコンで一元管理ができるわけです。

Ethernetにも専用の
ユニットが必要であり
PLCに増設します。

下写真は三菱電機の
Ethernetインタフェースユニットです。
(パッケージタイプはFX3U-ENET-L
ベース装着タイプはQJ71E71-100)

Ethernet用ユニット例:三菱電機HPより

Ethernet用ユニット例:三菱電機HPより

ディスプレイモジュール

PLC(シーケンサ)の操作は通常
パソコンとシーケンサを接続して
専用ソフトを使ってパソコンで
行います。

ディスプレイモジュールの一例:三菱電機のHPより

ディスプレイモジュールの一例:三菱電機のHPより

上写真は
ディスプレイモジュールの一例です。

ディスプレイモジュールは
パソコンと違い一部ですが、
シーケンサの操作を行うことで
できます。

一部とは
デバイスのモニターやテスト、
シーケンサのエラーチェック
などになります。

ですので、
本当にほんの一部です。

三菱電機シーケンサの
PKGタイプでは下画像のように
シーケンサのトップカバーを外し 

その下にあるコネクタに
ディスプレイモジュールを
取り付けて使います。

ディスプレイモジュールの取付

ディスプレイモジュールの取付

手元にパソコンがなくても
良いの便利なこともあります。

稀に使われているのを
見ることはあります。

アナログボリューム

アナログボリューム

アナログボリューム

上写真が
アナログボリュームです。

ボリュームが8点

ボリュームが8点

このタイプは8つの
ボリュームがついています。

ボリュームを回すことで
プログラム内部の数値を
変更することができます。

例えば、製品によって
設定値を調整しないといけない
機械の場合、

ボリュームを回すだけで
プログラム内の数値を変えることが
できるのです。

毎回パソコンを使わなくて
いいところがいいですね。

デジタルですが
デジスイッチやタッチパネルでも
数値は変更できますが

アナログボリュームの方が
安価で手軽ですね。

アナログボリュームについては
以下のページでもっと
解説していますのでご参考ください。

アナログボリューム

以上となりますが
まだ便利なユニットは多くあります。

用途・必要に応じて調べて使うわけですが
それだけPLCは多くの場面で
使われる機器だということですね。

他にもPLCを知る上で他にも重要な事を
知りたい場合は、以下のページで
まとめていますので ご参考ください。

PLC/シーケンサとは、基礎を【数項目】にわたり解説!

初心者のための講座へ-以下をクリック!




コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です