PLC,シーケンサのオルタネイト回路を
紹介していきます。
まずオルタネイトとは、どういったことか
から説明しておきます。
モメンタリとオルタネイトとは
押ボタンには、モメンタリ型とオルタネイト型が
あります。
その違いですが
モメンタリ型は、押ボタンを押して離すと
押す前の状態に戻るタイプです。
a接点の押ボタンなら、押している間は
閉じて導通しますが離すと開き非導通に
なります。
オルタネイト型は押して離しても押した状態を
保持するタイプです。
そして、もう一度押すことで元の状態に
戻ります。
a接点の押ボタンなら押して離しても
閉じて導通した状態を保持します。
そして、もう一度押すことで
開いて非導通となる元の状態に戻ります。
シーケンサのオルタネイト回路とは
一回入力信号が入ると、例えその信号が
切っても出力信号が出続けます。
そして再度、その入力信号を入れることで
出力信号を停止させる回路です。
オルタネイト回路のラダー図

このラダー図がシーケンサの
オルタネイト回路です。
出力のPLS命令を使います。
ですのでPLS命令を知らないと
この回路を理解できません。
PLS命令については以下のサイトで
説明していますので、まずは
このサイトを見て学習してください。
では、動作を説明します。
①では
X0の入力信号が入ります。
それによりM0の内部リレーのコイルに
電気が通じ、M0は動作します。
②では
M0の内部リレーがONすることで
M0の接点は動作します。
この回路のようにM0のa接点、Y0のb接点
からY0の出力リレーのコイルに通じます。
そしてY0の出力リレーは動作します。
これでX0の入力信号が入ったことで
Y0の出力信号が出たことになります。
③はプログラムが1周期して
次の周期(スキャン)に入っています。
M0の内部リレーはPLS命令ですので
例えX0の入力信号が入っていて
M0の内部リレーのコイルに電気が通じて
いてもM0の接点は次のスキャンでは
初期状態に戻ります。
そして、Y0の出力リレーが動作しているので
その接点も動作します。
ですので、今度はM0のb接点と
Y0のa接点の電路からY0のコイルへ通じます。
それにより、出力信号を出し続けます。
④では
X0の入力信号が切れてM0の内部リレーが
OFFしています。
この状態でもY0の出力信号は出続けます。
⑤で
再度、X0の入力信号が入りM0の内部リレーが
ONします。
すると
⑥のように
M0の接点が動作するので
Y0の出力リレーのコイルへの電路が遮断され
ます。
次に⑦ですが
⑦はプログラムが1周期して
次の周期(スキャン)に入っています。
Y0の出力リレーはOFFしていますので
Y0の接点は元に戻ります。
そして、M0の出力リレーはPLS命令ですので
M0の接点も元に戻ります。
ここでY0の出力信号が停止したことになります。
つまり、
-
1回X0の入力信号が入ることで
出力信号が出続け、X0の入力信号が
OFFして再度入ることで出力信号は
停止しました
。
オルタネイトの動作になっていますね。
ここで⑧のようにX0の入力信号をOFFにしても
出力信号は出ず最初の状態に戻ります。
このオルタネイト回路はシーケンサの
基本回路といえます。
いろいろな場面で応用できると思います。
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