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第3回:直流電動機と交流電動機の内部構造とフレミングの左手の法則 | モーター基礎講座

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この回では直流電動機と三相誘導電動機を分解して
機械構造的に電動機が回転できる理由を説明していきます。

(三相誘導電動機については⇒
三相誘導電動機(三相モーター)とは?やさしく概要から理解しよう)

直流モーターと三相モーターの分解写真

上左写真はある三相誘導電動機(三相モーター)の写真です。
これを分解すると上中央の写真になります。

下左写真はある直流電動機(直流モーター)の写真です。
これを分解すると下中央の写真になります。

この分解写真を見比べると直流電動機と三相誘導電動機の内部構造、
構成部品は違うことが分かると思います。

しかし、同じモーターですので多少形は違っても同じ役割をする部品もあります。

右写真は回転子、もしくはローターといいます。
モーターではこの回転子が回転してその動力を伝達しています

直流モーターと三相モーターの固定子

上写真は固定子、もしくはステータといいます。
固定子はコイルや鉄心などで構成されています

その役割については後程説明します。

三相誘導電動機のブラケットを取った写真

 

右写真のようにモーターを組み立てた時、
回転子は固定子の中におさまります。

回転子は固定子の中で回転するわけです。

ここで一つ問題がでてきます。

そのまま、固定子の中に回転子が置かれる状態なら、
固定子と回転子が接触して うまく回転できません。

その問題解決のために軸受があります。

軸受ベアリングの写真

軸受はその名前のとおり、軸を受けるものです

軸受は機械部品の中で他にも種類はありますが、この上写真はベアリングと呼ばれる軸受です。
ベアリングは回転子の両軸に嵌めます。

直流モーターと三相モーターのブラケット

上写真はブラケットです。
組立てた状態だとこの赤丸部分になります。

最終的にこのブラケットは固定子に組みます。

軸受であるベアリングは、このブラケットの勘合部に嵌めます

ブラケットの内側の勘合部とベアリングはしっかりと
ガタつかず嵌るように設計されています

回転子の軸に嵌めたベアリングを勘合部に嵌めれば写真のように
しっかりと軸受けされた状態で組み立てられます。

そして、最終的に回転子が嵌ったブラケットは、回転子と固定子が接触しない
電気的にも機械的にもいい位置で組立られるよう設計されています。

あなたがベアリングについて何も知らないなら、
回転子が回転すると、それを嵌めたベアリングも一緒に回転すると思うかもしれません。

そして、ベアリングとブラケットはしっかりと嵌まっているので、
ブラケットも一緒に回転する。。。

そのブラケットは固定子と組まれているので、最終的に固定子に固定されて
回転子は回転できないことになります。

実際はそうならずに問題なく回転できるのは、
ベアリングの内輪は回転するからです。

とりあえず 次に映像でベアリングの内輪が回転する映像をみてください。

→ベアリングの内輪が回転する映像へ

この映像のように、ベアリングの内輪が回転することで
内輪に嵌められた軸は 問題なく回転するわけです。

では、ブラケットと組まれた状態で回転子だけが
回転する映像をみて確認してください。

→ベアリングのおかげで回転子が回転する映像へ

 

モーターは機械的にはここまで説明したしくみで回転します。
直流電動機も交流電動機も共通しています。

共通する部分もあるのですが、分解写真でまったく異なる部品が多くあった理由は
電気的な部分で直流と交流は回転原理が違うからです。

ここからは、回転原理についてお話していきます。

モーターの回転はフレミングの左手の法則で説明されます。
フレミングの左手の法則は学校で習ったことがあるのではないかと思います。

フレミングの左手の法則のイラスト

この法則を簡単に説明すると磁力が働く場所に
電流が流れている電線なり鉄棒などの導体を入れると
その導体が力を受けて動くという法則です。

磁石は鉄を吸い付けます。
これはなんらかの力が作用しているからです。
磁力とはそういった力のことだと考えてください。

そして、その力、磁力が働く場所のことを磁界といいます。
この磁界・電流・力には それぞれに方向・向きがあります。
力の向きは電線なり鉄棒が動いた向きになります。

電流にも磁界にも向きがあります。
そのそれぞれの方向の相互関係はこの上のイラストのように左手で表しやすいのです。
この法則どおりになるのですが、実際の映像で確認してみてもらいます。

が、その前に・・・

フレミングの左手の法則実験キットの写真

 

いきなり映像を見ても分かりずらいので、
まずは何をするか説明しておきます。

この上写真のキットがフレミングの左手の法則を説明するためのキットです。
ちょうど市販のものがありましたのでそれを使いました。

写真の電池でこの導線であるエナメル線に電流を流します。
そして磁石で磁界をつくります。

これで電流が流れる導線、そして磁界の準備の完了です。

あとは導線に物理的な力が働くかどうかです。

映像は、まずは電池を入れずに実験をしている映像からスタートします。
電池を入れずに導線に電流を流さないパターンと
流すパターンの違いも確認してください。

→フレミングの左手の法則の実験映像へ

映像では電池をいれていない時は導線は動きませんでしたが、
電池を入れると動きました。

ですので電流が流れると動くということがわかります。

そして、U字磁石のN極・S極をひっくり返すと導線の動く方向も変わりました。

これは磁界の向きが変わったからです。

磁界の向きはN極からS極へ向かう向きになります。

この導線を動かした力がモーターを回転させる力に相当します。

では、モーターにフレミングの左手の法則をあてはめてみます。

電流は直流電源、交流電源から流れるということは予想がつくと思います。

磁界は、固定子から発生します。
あの固定子の中は電磁石になっています。
電磁石についても説明します。

 

永久磁石のイラスト
この右のイラストような磁石は
知っていると思います。
この磁石は永久磁石といい常に磁力が働く、
つまり常に鉄などを吸いつけます。

それに対して、電磁石は電気で磁石になる、
ならないを制御できる磁石です。

この電磁石は、鉄心にコイルを巻いてつくられています。

電磁石の説明イラストコイルは絶縁した電線を,
右のイラストにあるように、
ぐるぐるに巻いたものをいいます。

このコイルに電流を流すといろいろなおもしろい
電気現象がおきます。

その一つの現象として、右のイラストのように
鉄心をコイルでまいて電流を流すと
その鉄心が磁石になると いう現象があります。

これが電磁石です。電流を流すのをやめると、今度は普通の鉄心に戻ります。

下のイラストのように固定子の中にもこのコイルと鉄心があり、鉄心にコイルが巻かれています。

固定子鉄心のスロットにコイルをいれる

 

三相誘導電動機で考えると、固定子の中にはイラストのような固定子鉄心があります。

そして、その固定子鉄心にはスロットと呼ばれる溝があります。
スロットにコイルをおさめています

そして、コイルに電流を流し磁界を発生させています。
これで、フレミングの左手の法則の電流と磁界ができたことになります。

あとは、回転するだけです。

直流電動機と交流電動機では、
ここから回転の仕方が違いますので
次回の講座から個別に説明していきます。

最後に映像で実際に固定子の中に磁界ができていることを
示す映像を見てください。
磁力が発生しドライバーが吸いつけられています。

→固定子が磁石になった映像へ

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→第4回モーター基本講座:
直流電動機(直流モーター)の回転原理

→第2回モーター基本講座:
交流電動機が直流電動機より使用される理由とは

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2 件のコメント

  • 解りやすい説明を本当にありがとうございます
    検索して読み終わり情報提供元を確認したら…
    流石 中司様ですね
    御世話になっております
    これからも宜しくお願い致します。

  • kazumitsu へ返信する コメントをキャンセル

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