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第9回:三相誘導電動機の電気故障調査について | モーター基礎講座

クランプメーターの写真

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この回では三相誘導電動機(三相モーター)の
電気的故障の調査について説明していきます。

(三相誘導電動機については⇒
 三相誘導電動機(三相モーター)とは?やさしく概要から理解しよう)

経験を積めば状態を見ただけで、故障原因は推測できるようにはなってきます。

しかし、電気は目に見えないので計測器などで
しっかりと原因を確かめないと
故障原因ではない所を修理してしまいかねません。

三相誘導電動機の電気的原因の故障調査で使う計測器の中心は
テスターとクランプメーターと絶縁抵抗計です。

この3つは、モーターの異常原因の調査・判断に使うことはもちろんですが
その他でも機械設備の電気故障の調査では必須の計測器といえます。

機械設備はモーター以外にも様々な電気機器・電気制御機器で
構成されていることが多いです。

故障発生時に原因が電気的原因と推測はできても、
どの機器のどの部分が原因かまでは分からないことは多くあります。

そういった場合はこれら計測器を使って故障箇所を特定していきます。

それは、三相誘導電動機が故障原因の時も
三相誘導電動機以外の何かが故障原因の時も共通しています。

ですので、機械修理屋は
その使い方や調査・解析方法をマスターすることは非常に重要です。

テスターについて

アナログテスターの写真

まずはテスターについて説明します。

テスターは電圧、電流、抵抗などいろいろと測定できますが
三相誘導電動機の故障調査では主に電圧と抵抗を測定しています。

詳しい使い方などについては割愛しますが 電圧を測定したいときは、
電圧測定のレンジにあわせて、電圧測定したい端子間に テスト棒をあてるだけです。

抵抗測定も抵抗測定のレンジにあわせて
測定したい箇所間にテスト棒をあてるだけです。

電圧測定は、三相誘導電動機に印可されている電圧を測定します。
そして、使用電圧が正しく印可されているかどうかを確認します。
200V用なら三相交流200Vが、400V用なら三相交流400Vが印可されていれば
問題ないわけですが印可されていない時は、それが原因で三相誘導電動機、機械設備が
異常な動作をしているのではないかと推測していきます。

工場や電源の使用状況によっては正確に200V,400Vの電圧が
供給されない場合もあります。

その印可電圧の許容範囲も含めて使用電圧が印可されていない時に
どういった異常症状がでるかも正しく解析・断定するために知っておく必要があります。

抵抗は、抵抗値そのものを確認することもありますが導通確認に使うことも多いです。

導通とは電気的につながっているかどうか、
簡単にいうと電線なら断線していないかどうかです。

例えば電線が断線していれば、当然電気は通じませんので正常に動きません。

故障の発生状態から、電気が通じていない可能性が考えられる場合は、
テスターで導通確認してはっきりと断定していくわけです。

クランプメーターについて

クランプメーターの写真

次はクランプメーターです。
三相誘導電動機へ流れる電流値を測定するために使います。
使い方は簡単で、上の右写真のように流れている電流値が知りたい電線に
クランプメーターではさむだけです

機械・三相誘導電動機の異常状態から、流れている電流に異常があると推測できる場合は、
確認のため測定したり、逆に流れている電流値から故障している箇所を推測していったりします。

電圧測定同様、何も考えずにただ測定するわけではなく目的をもって測定します。

ですので、電流値がどうなるとどういった異常状態になるか知っておく必要はあります。
その何が目的で、何が知りたくて測定するかはいくつかあるのですが、
その一つは過電流かどうかです。
過電流についてはこの講座で説明しました。

そのモーターの定格電流以上の電流が流れているかどうかが
過電流の一つの基準となります。

機械、三相誘導電動機の異常状態から過電流を疑い、
クランプメーターで測定し過電流が流れていれば、
その結果から、過電流が流れる原因を調査していきそこを修理するなりします。

絶縁抵抗計(メガテスター)について

絶縁抵抗計(メガテスター)の写真

次は絶縁抵抗計です。
絶縁抵抗計はメガテスターとも呼ばれ、電気屋は略してよくメガと呼びます。
ですので、ここからはメガと呼ぶことにします。

メガは漏電調査の時に使います。

まずは漏電に関する説明をしておきます。
ただ、詳しく説明すると結構な量となるので
この講座では割愛させてください。
漏電に関してイメージがわくように簡単に説明します。

漏電とは、その名前のとおり電気が漏れることです。

漏電についての説明

この上の絵のように電流は電源をでて、全て電源へ戻ってきます。
漏電とは、電源へ戻らず途中で他に電流が漏れるという異常です。

なぜ、正常なら電流が漏れないかというと、電流が流れる電路は絶縁されているからです。
絶縁とは、電流がほとんど流れない高抵抗な状態だと考えてください。

この世の物質は大なり小なり電気抵抗があるという説明はしました。
高抵抗な物質を使って絶縁します。

例えば電線には電気が通っていますが、触っても感電しません。
それは電線の外皮、外側は高抵抗な絶縁物質で覆っているからです。

漏電は、なんらかの異常で絶縁状態が悪くなり電流が外部に漏れているという異常です。

漏電するとどんな問題があるかというと、人間が触ると感電します。
そして、電気が漏れるわけですから、最悪、火災などが発生する可能性もあります。

メガはこの漏電が発生したときに漏電原因を調査する時に使います。

漏電原因が、三相誘導電動機の時もあれば他の機器の時もあります。

それをメガで調査していくわけですが、メガでは絶縁抵抗を測定します。
漏電は絶縁状態が悪くなることで発生します。
ですので、絶縁抵抗が低い機器(箇所)をメガで探していくのです。

機械や三相誘導電動機が漏電しているかどうかは、
漏電遮断器がおちることで 発覚することが一般的です。

(漏電遮断器については
以下のページを参考ください。
→漏電遮断器とは)

漏電遮断器の写真

ブレーカーとは違い漏電遮断器はその漏電遮断器で規定している電流値が漏れると
ブレーカー同様、自動的に電路を遮断します。

(ブレーカーについては
以下のページを参考ください。
→ブレーカーとは)

電路を遮断されれば機械なり三相誘導電動機は動かなくなりますので、
それで漏電していることに気がつくわけです。

漏電原因の調査ですが、メガは調査したい機器の電気が通っている部分
(絶縁されていない部分)に上右写真のようなプローブをあて、
本来絶縁されているはずの箇所を上右写真のようなクリップで挟んで絶縁抵抗を測定します。

その抵抗値を確認して 
漏電遮断器がおちるレベルかどうかを判断していきます。

ですので、絶縁状態が悪いといえる抵抗値や、
どれくらいの抵抗値で漏電遮断器がおちるかを 事前に把握しておく必要はあります。

ここまで、テスター、クランプメーター、メガと説明をしましたが
これらは電気調査では必須です。

これらを使いこなせるようになれば 立派な電気屋です。

と簡単にはいえませんが、これだけでかなりの調査はしていけます。

これからモーターの電気故障調査をしていくのであれば、
使い方、判断方法等は覚える必要はありますね。。。

当方の他サイトで、以下のような
モーターの故障について
書いていますのでご参考ください。

モーターから異常音、まず疑うポイント【7選】

モーターが回らない時、まず疑うポイント【7選】

三相誘導電動機(三相モーター)について
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機械・設備の三相誘導電動機が絡む
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→非凡なモーターが原因の機械/設備故障対応入門へ
 
 
 
→第8回モーター基本講座:モーター(三相誘導電動機)の故障対処について

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2 件のコメント

  • はじめまして。質問なのですがよろしくお願い致します。
    12Vで使用する水中ポンプが壊れモーターだけ取り出し、12Vで動くモーターで水を送り出すポンプを作成したのですが、水に付けると止まってしまいます。水から出し乾き、再度電源を入れると動きます。
    12Vの電源はゲーム機のアダプター100v→12V変換のものをケーブルカットしてワニグチクリップを付けたものを使用しております。
    水に付ける際にはプロペラの部分。モーターで言うと軸の部分のみ水に付けた状態になると止まってしまいます。
    これは漏電をアダプターが検知して止まってしまうのでしょうか。

    • 詳細は見てないので分かりませんが
      トルク不足なのではないでしょうか

      だから回転できず、過電流でポンプ内部の保護機器が作動し
      時間が経過すると 自動的に保護機器の作動が解除される

      といった感じではないでしょうか

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