5tの天井クレーンの故障対応をしてきました。
1.故障状態
天井クレーンの走行を停止しても
ブレーキの利きが悪くて流れるという症状です。
元々天井クレーンの走行や横行は
荷ぶれを防ぐためブレーキの制動力は
弱くしています。
吊り上げ過重が3t以上の天井クレーンは
2年に1回性能検査を受けます。
その際に、吊り上げ過重を吊って
運転して検査をするのですが
どのクレーンも横行、走行は
ピッタと止まらず、流れます。
横行、走行はそういうものだと
いうことです。
2.やったこと
私も動かして試してみましたが
確かにひどいです。。。
経験上、吊り上げ過重(定格過重)を
吊っても、これほどは流れません。
無負荷でも結構流れます。
特に走行の片方向はひどかったです。
そのことから
おそらく建物が傾いているのだと思います。
建物や柱は真っ直ぐになっていないことも
あります。
ですので、それも頭に入れておかないと
いけません。
実は、この天井クレーンの走行用ギヤードモーターは
私の会社で交換して間がないのです。。。
以前はかなり古い走行モーターがついていて、
電気的な故障でブレーキが開放をせず
ブレーキはかかりっぱなしで動き続けていました。
前述したように、横行や走行は
ブレーキを緩くしています。
そのため、ブレーキが開放しなくても
動作するのです。
そのまま使い続けると
ブレーキ板は摩擦で削れていきます。
そしていにブレーキ板を削りきり
ブレーキがまったくきかず
流れるということで交換したのです。
(かなり古い走行モーターなので交換品はありません)
新たに交換したの
ブレーキ部をみても特に問題はありません。
この走行用ギヤードモーターは
日本ホイストの走行用ギヤードモーターです。
(日本ホイストのHPは以下です。
→日本ホイスト)
ブレーキはバネの力で制動しています。
日本ホイストの走行用ギヤードモーターの
ブレーキ部のバネは何種類かあり
バネを変えることで力をかえて
ブレーキの制動力を調整できます。
間違いなく故障している箇所はないので
一番制動力が強くなるバネに交換して対応しました。
すると、お客さんも納得できるぐらいになりました。
交換したばかりのモーターだったので
モーターの故障ではなくてよかったです。
下写真は写り悪いですが
走行用ギヤードモーターです。
このページでは
モーターについて書きましたが
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→初心者のためのモーターの基礎講座|三相誘導電動機などについて解説
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