有接点シーケンス制御(リレーシーケンス)の
自己保持回路についてシーケンス図を見ながら説明します。
有接点シーケンス制御(リレーシーケンス)については
以下をご参考ください。
⇒はじめてのリレーシーケンス|初心者が全体像と学習ステップをつかむための入門ガイド
自己保持回路

① この回路はR1の電磁リレーの自己保持回路です。
BS1の押ボタンのa接点と並列にR1の電磁リレーの
a接点が接続されています。
電磁リレーについては⇒
電磁リレーとは何かを3項目で学習する

②BS1の押ボタンを押すとR1の電磁リレーのコイルに
電気が通じ接点が動作します。

③ Lのランプの電路にあるR1の電磁リレーの
a接点は閉じます。
そしてLのランプの電路に電気が通じ点灯します。

④ BSの押ボタンのa接点と並列に接続した
Rの電磁リレーのa接点も閉じます。
この接点からも電気が通じます。

⑤押ボタンを離しても、R1の電磁リレーのa接点から
コイルに電気が通じているのでRの電磁リレーは動作をし続けます。
ですので、ランプも点灯状態を保持します。
自分の接点で動作状態を保持することから この回路を自己保持回路といいます。
自動制御技術であるシーケンス制御において重要な回路です。
自己保持回路は、
有接点シーケンス制御(リレーシーケンス)の中でも
よく使われる基本回路の一つです。
シーケンス制御全体の流れの中で
位置づけを整理しておくと、
他の回路を組むときやトラブル対応の
ときにも理解しやすくなります。
また、実際の工場設備では、
ここで説明したような自己保持の考え方は
PLC(シーケンサ)のラダー回路でも
同じように使われます。
リレーシーケンスとPLCの関係を含めて、
全体像から整理しておきたい方は
以下の記事も参考にしてください。
【補足】シーケンス制御の全体像をまとめた記事はこちら
→シーケンス制御とは
で解説しています。
【補足】PLCやシーケンサそのものの役割や仕組みから整理したい方は、
→PLCを基礎から体系的に理解したい方はこちら
で解説しています。
では、次に自己保持回路の保持状態を解除する
回路の説明をします。
自己保持回路の保持状態を解除する回路

① この回路は自己保持回路で保持された
Rの電磁リレーの
動作を停止できる回路です。
BS2の押ボタンのb接点を
Rの電磁リレーのコイルの電路にいれています。

②自己保持がかかった状態から動作説明をします。
Rの電磁リレーの自己保持回路でRの電磁リレーは
動作し続けLのランプは点灯しています。

③ BS2の押ボタンを押します。
b接点ですので開きRの電磁リレーのコイルへ
通じている電気を遮断します。
これにより自己保持回路で動作状態を保持していたRの電磁リレーは停止します。
一旦、自己保持が切れたら再びBS1の押ボタンを押さない限り
Rの電磁リレーは動作しません。

④Lのランプの電路にあるRの電磁リレーのa接点も
元に戻る(開く)ので ランプは消灯します。
この回路では押ボタンのb接点を使いましたが
センサーなど他の電気制御機器のb接点を使うことも多いです。
自己保持回路については、以下のサイトでも
解説していますので参照ください。



















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