HiKOKIの電動工具、グラインダー G10SH5 の修理対応をしました。
今回の症状は、使用中にときどき「ガクッ」とした違和感が出るというものです。
言葉だけでは少し伝わりにくい症状ですが、回転の伝達がどこかでうまくいっていないような印象でした。
このページでは、HiKOKI G10SH5で発生した「ガクッ」となる不具合について、分解して確認した内容と、キー割れ・キー溝摩耗の状態、さらに修理ではなく新品交換の方が現実的だと判断した理由まで、実例ベースで紹介します。
故障症状は「使っているとガクッとなる」
依頼内容は、グラインダーを使っているときに、ときどき「ガクッ」となることがあるというものでした。
常時まったく動かないわけではなく、動作中に違和感が出るという状態です。
この段階では、何かの部品がしっかり固定されておらず、動作中にズレたり空転したりしている可能性を考えました。
電気的不良というよりは、まず機械的な原因を疑う症状です。
分解するとギアのキーが落ちてきた

実際に分解して確認すると、その過程でギアのキーが落ちてきました。
確認すると、キーは割れていました。
本来であれば正常な形状を保っている部品ですが、今回は破損しており、回転を正しく伝えられない状態になっていました。
上写真の左側が実際に割れていた半月キーで、右側が正常な新品の半月キーです。
このため、動力伝達が不安定になり、使用中の「ガクッ」という症状につながっていたと考えられます。
キーだけ交換しても直らないことがある
このような故障では、見た目だけなら「キーを交換すれば直りそう」と感じるかもしれません。
しかし実際には、キーだけでなくキー溝まで確認する必要があります。
キーが割れたり動いたりした結果、相手側のキー溝が摩耗して広がっていることがあるからです。
もしキー溝が広がっていれば、新しいキーを入れてもガタが残り、再発する可能性があります。

今回も確認すると、やはりキー溝は広がっていました。
つまり、この事例ではキーだけ交換して終わりにできる状態ではなかったということです。
HiKOKI G10SH5の部品確認ではギアが2種類あった
この電動工具の部品を調べると、ネット上では該当しそうなギアが2種類見つかりました。
見た目だけではどちらが適合するのか判断がつかなかったため、メーカーにも確認しました。
メーカーの回答では、「2種類あるのは事実だが、シリアルNoなどだけでは判別できない」とのことでした。
購入した販売店へ送って実際に分解し、中を確認してもらうしかないという案内でした。
安価なグラインダーは修理より新品交換が現実的
ただ、このグラインダーは比較的安価な機種です。
販売店へ送って確認してもらい、さらに部品交換と修理工賃がかかることを考えると、新品に交換した方がコストパフォーマンスは良いと感じます。
昔であれば、電動工具もモーターコイルを巻き替えるなどして修理することがありました。
しかし現在は、昔と比べて新品価格は下がり、修理工賃は上がっています。
そのため、安価な工具では修理より買い替えの方が合理的なケースが増えています。
今回のHiKOKI G10SH5修理事例から分かること
今回のケースでは、キーが割れていただけでなく、キー溝の摩耗まで進んでいました。
このように、目に見える破損部品だけを交換しても解決しないことは少なくありません。
不具合の原因を見つけたときは、その部品単体だけでなく、周辺の摩耗や損傷まで含めて確認することが大切です。
また、電動工具の価格帯によっては、修理を進めるよりも新品交換の方が現実的な判断になる場合もあります。
今回は当方で対応できる範囲を超えるため、依頼主に状況を説明して作業終了としました。
最終的に修理へ進んだかどうかは分かりませんが、修理費が高ければ見送るという話だったため、おそらく買い替えを選んだのではないかと思います。
今回のグラインダーのように、回転機器やモーターまわりの不調では、異音・振動・回転不良などから原因を絞っていくことが大切です。
モーターや回転物のトラブルで、まず疑うポイントをまとめたページもありますので、あわせて参考にしてください。
⇒モーターから異常音がするときに、まず疑うポイント【7選】
⇒モーターが回らないときに、まず疑うポイント【7選】


















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