芝浦機械の工作機械である
横中ぐり盤の故障修理をしてきました。
芝浦機械の旧名は東芝機械です。
2020年に社名を変更したようです。
1.故障症状
故障症状は主軸を回すと
異音がして回転が止まります。
(異音については
以下のサイトを参考ください。
→モーターから異常音、まず疑うポイント)
2.やったこと
主軸モーターのブレーキは開放しているのに
手でモーターを回転させることができません。
モーターのベアリングが摩耗しているのかどうか
このままでは分かりませんので、
機械からモーターを取り外すことにしました。
このモーターは機械へ
継手で動力伝達をしています。
モーターを外して単体で回してみると
簡単に回転します。
機械側が故障原因のようです。
モーターを外した箇所を見ると
機械側のベアリングが錆びきっています。
おそらくこれが原因です。
この先は機械的な問題ですので
機械屋さんに任せることにしました。
よく見ると、その周辺の歯車に
まったく油っ気がありません。
潤滑油を歯車に落とすために
油圧の配管はあるのに。。
おそらく潤滑油が出ないという故障もあり
それが今回のベアリングの故障につながっていると
考えられますね。
(ベアリングの故障については
以下のサイトを参考ください。
→ベアリングの故障について)
外したモーターを持ち帰って
運転させると音は良好ですので、
そのまま組むことにしました。
機械的な故障修理が終わったので
モーターを機械に組み、試運転すると
今度は簡単に回転しました。
このモーターはファンの電源を
モーターの電源以外から取り周波数、電圧を
変動させて使う特殊なモーターです。
潤滑油が出ない問題は
油圧モーターポンプが原因だったようです。
写真は取り外した
インダクションモーターです。
![インダクションモーター](https://elec-tech.info/wp-content/uploads/2017/01/b169-300x225.jpg)
3.最後に
機械修理をしていると
潤滑油絡みの故障は結構あります。
潤滑されてないと大きな故障に
つながるので、保護するための
電気回路を入れている機械は
よくあります。
しかし、それは油圧用モーターが
動作しているかどうかを確認するだけの
回路なので、実際に潤滑油が
配管から歯車等にポタポタと
おちているかの確認ではありません。
ですので、完璧に確認できている
わけではないです。
故障を完璧防ぐなら、
定期的に分解・メンテナンスを
するしかないのでしょうね。
今回、機械故障はモーター絡みでした。
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