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溶接ポジショナーの電気故障修理:インバータ回路の問題

ポジショナーの例:マツモト機械より

溶接に使うポジショナーの
突発故障修理をしました。

ポジショナーの例:マツモト機械より

ポジショナーの例:マツモト機械より

1.故障内容

修理したポジショナーは
電気的に改造されていました。

ポジショナーの
モーターをインバータで駆動するように
していました。

(インバータについては
 以下のサイトを参考ください。
→インバータとは)

故障内容は
インバーターにエラーが
頻繁に出るといったものです。

インバータは富士電機製で「LU」と
エラー表示されています。

富士電機のインバータ:富士電機HPより

富士電機のインバータ:富士電機HPより

「LU」の内容は不足電圧異常です。

2.やったこと

エラーの原因は
インバータを駆動する電気回路にありました。

モーターは
フットスイッチを踏んで動かしています。

フットスイッチを踏んだ時だけ
モーターは回転するのです。

インチングで使うことも
よくあるそうです。

インチングで使うことは問題ないのですが
問題はインバータの電源を入切することで
モーターを動作/停止させていることです。

電気回路は、
フットスイッチを踏むと、
インバータの電源を入切する電磁接触器が動作し、
インバータに給電するようになっています。

(電磁接触器については
以下のページを参考ください。
電磁接触器とは、電磁開閉器とは何か)

そして
インバータの電源が入ると、インバータを操作しなくても
正回転させる電圧をモーターへ入力する
電気回路にしていました。

このようなインバータをON/OFFして
モーターを動作/停止することは
普通しない方法です。

おそらく、インチングでインバータの電源の
入切を繰り返すので電源電圧が不安定となり
電圧が不足しているというエラーが出たのだと考えます。

対処として電気回路を変更しました。

インバータの電源は常に入れておき、
フットスイッチの接点を操作回路にいれます。

操作回路からインバータへ正回転の
信号を出し、
モーターの始動・停止をするように変更しました。

(操作回路については
以下のページを参考ください。
操作回路とは)

これでインバータのエラーは
起こらなくなりました。解決です。

3.所感

最初の問題が起こった電気回路は
おそらくインバータのマニュアルで
注意されています。

この回路でも、とりあえず
問題なく使えている機械も
知っています。

しかし、
やはり正しい電気回路にしないと 
いつか問題が起こるものだと
再認識しました。

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