食品会社の乾燥用ファンの
突発故障対応をしてきました。
1.故障内容
故障症状は新品に交換したファンが
まったく動作しなくなったというものです。
この乾燥装置には
2台のファンがついています。
それを1台のインバータで
動作させています。
(インバータについては
以下のページを参考ください。
⇒インバータとは)
2.やったこと
ファンの三相モーターのコイルを
テスターで調べましたが
故障かどうか判断できませんでした。
(三相モーターについては
以下のページを参考ください。
⇒三相モーターとは)
新品に交換したばかりですので
さすがに故障はしないかと考え
インバーターの故障を疑いました。
都合がいいことにインバータの近くに
インバーターの電源をとっている
ブレーカーがあったので
直にファンのモーター線を接続して
動作させましたがファンは2台とも
動作しません。
(ブレーカーについては
以下のページを参考ください。
→ブレーカーとは)
ファンの故障です。
先程でテスターで上手く測定できないと
思ったのは測定の問題ではなく
おそらく、三相モーターのコイルが焼損して
バサバサに切れたりショートしているのだと
推測しました。
(コイルの焼損については
以下のページを参考ください。
⇒固定子コイルの故障)
そうやっていると
この装置のメーカーの方がきました。
症状を伝えると、ファンをファンの
メーカーに送ってみるとのことでした。
インバータには、
モーターを焼損から保護する
電子サーマルと機能がついていますが
2台以上モーターを接続する場合は
インバータの電子サーマルではなく
個々にサーマルリレーを接続して
焼損保護をするのが一般的です。
(電子サーマルについては
以下のページを参考ください。
⇒電子サーマルとは)
今後のこういった事が起きない
この対処策をメーカーさんに伝えました。
取り外した古いファンを
まだ持っていたので
それに交換してとりあえず復旧はできたようです。
3.最後に
今回のような故障は
リレーシーケンスと三相モーターの
知見があれば対処はできます。
そしてそれは、
それほど難しいものでもありません。
当方では、故障現場で役立つ
リレーシーケンスと三相モーターの教材を
扱っていますので興味があれば
以下をクリックして参考ください。
⇒3ステップでシーケンス制御の基礎力・実技力・故障対応力が身につく講座
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